No.97:無情のゲームセット
《カウント2ボール2ストライクからの5球目!!》
西口(フォークで決める……!)
水谷(ストレート一点絞り……!)
《投げる!!!!!》
ビュゴォォッッッ!!!!!
水谷(外角!!でもこれは低い!! )
スットォォーーーンッッ!!!
《これもワンバウンドした!!》
バンッッ!!
西口(後ろやったら大問題だぜ…。)
大場(くっそ…。全然空振り誘えるようなコースじゃなかった……。)
《これも低めのワンバウンドするフォークボール!!投げた瞬間ボールとわかる球!!これは大場翔真、少し制球が定まらず痛い展開か!》
小宮『拓磨!ナイストップ!!』
林『キャッチャーオッケーっす!』
氷室『翔真先輩も低めの意識良いっすよ!!』
《さぁ、これでフルカウント!!!》
水谷(次の1球、決まったようなもんでしょ。)
西口(このフォークが2球続いたらさすがに3球目は要求できない。読まれるのは間違いない。投げたくてもフォークは投げられない。)
《邦南バッテリーは先程の小野、この水谷と連続でツーアウトツーストライクまで追い込んでいますがしかし、あと1球がなかなか奪えません!!》
『『行け!!押せ!!水谷!!かっ飛ばせ~!!水谷!!』』
『『がんばれっ!がんばれっ!翔真!!』』
《両校スタンドから大場、水谷への大きな声援!!!ツーアウトツースリー、フルカウントなので全てのランナーはスタートを切ります!シングルヒットなら二塁ランナーも本塁生還は間違いなしといったところ!邦南外野陣も前進守備から定位置に戻って守備範囲を広げます!》
《大場翔真が抑えれば勝利の邦南高校!!!》
《水谷雄史が打てば勝利の名関高校!!!》
西口(1番自信のある球で……!)
《大場、西口のサインに頷き、セットポジション。》
大場(ふぅ…………。)
水谷(落ち着け。力を抜け。俺なら打てる。フォアボールなんて要らない。)
《ツースリーから第6球、》
《投げる!!!!!》
西口(クロスファイヤー、ぶちこんで下さい!!!!)
ビュゴォォッッッ!!!!!
水谷(俺が、奇跡を起こす!!)
西口(……………………。)
“やばい──────。”
“打たれる───────────”
水谷(俺が、)
“俺が打って名関を──────────!”
カキィィィィーーーーーーンッッ!!!
大場(…………。)
《甘く入ったストレートを強打した!!!》
《打球は右中間─────────!!!》
《大きな打球が飛んでいるッッ!!!》
大場(バカ!!こんなところで……!!)
西口『センターァァァ!!!ライトォォォ!!!!』
《センター藤武とライト村田が懸命に追いかける!!》
村田(え…………。)
藤武(届け…………!バカ……!んなことあって……。)
大場(………………。)
西口(………………。)
小宮(……………………。)
慶野『え………………。』
水谷『…………………………。』
ボンッッ!!!
大場(…………。)
“────────────────。”
『『『ウオオォォオオォオォォォオオォ!!!!!!』』』
慶野(………………………………。)
《抜けたぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!》
《三塁ランナーは勿論ホームイン!!!二塁ランナー江本も笑顔で生還!!!!》
江本『よっしゃぁぁ!!!』
佐藤『雄史ぃぃーーっっ!!!』
水谷『やりましたぁぁっっっっ!!!!』
《愛知県大会3回戦で大波乱!!!!!!》
《名関高校、昨年度全国準優勝の邦南高校を逆転サヨナラで撃破!!!!》
《水谷雄史、あの大場翔真を、あの邦南高校を渾身の一振りで打ち砕いた!!!右中間を深々と破る、劇的な大逆転の最終章!!!逆転サヨナラタイムリー!!!!》
西口『嘘……だろ……?』
大場『………………。』
林『俺ら……負けたんか……?』
慶野『逆転……サヨナラ………………?』
《歓び弾け飛ぶのは三塁側、名関高校!!!最後に笑ったのは名関高校!!!》
邦南|100 000 101|3
名関|000 001 102|4
《夏の愛知県大会連覇を狙った邦南高校、まさかの3回戦で姿を消します!!!》
まだまだ続きます。(3回戦とはいえ重要な試合なので38話も使わせていただきました。)




