No.49:序盤の攻防
カキィィーーーンッッ!!
『ウオオォォォオオォ!!!!』
《打った!!これは大きいぞ!!!》
十川『やべっ。』
大場(行ったか?)
木暮(まずい!)
パシッッ!!
《4番大場の打球は高く上がってあわやホームランかという打球でしたがライトの砂川がフェンスの手前、ガッチリ掴んでスリーアウトチェンジ。邦南高校、覚王山高校共に初回ランナーを二塁まで進めましたが無得点で2回の表裏の攻防に移ります。》
木暮『ナイピッチ!竜之介。』
十川『おうおう。まず大切な初回、無失点で乗り切れた。』
木暮『小宮を三振取って気持ちいいだろ。』
十川『そりゃ、賞金首だからな。良い感じで次の回からも投げれそうだ。』
大場『くぅー。あと少しだったんだけどな。』
西口『ナイバッチですよ。切り替えていきましょ。』
大場『おう。しっかりリードしてやれよ。』
***
ズバァァーーンッッ!!!
西口『よし。』
『ストライク!!スリー!!!』
村田『はい余裕。』
《三者連続!!!1年生村田、立ち上がりは少しバタバタしましたがこの2回の表の投球は圧巻!!三者連続三球三振!!!》
西口『良いボールだぞ。その球だ。』
村田『ハッハッハ。ぬるゲー過ぎんよ。』
大場『氷室。相手ピッチャーの十川だが、ストレートの回転はかなり良い。スッと伸びてくる感じだが、その分当たれば飛ぶ。セカンドの頭に打つイメージでいけ。』
氷室『了解っす!任せてください!』
『2回の裏、邦南高校の攻撃は、5番、サード、氷室くん。』
木暮(さっきの回のイメージで来い。竜之介。)
《投げる!!》
ビュッッ!!!
木暮(要求通り!!ナイスボール!!)
氷室(セカンドの頭目掛けるように!)
カキィィーーーンッッ!!
《これは痛烈に捕らえた!!!》
田辺(………は?)
バスッッ!!
《セカンド田辺弾いた!!!》
氷室(低かった分上がらないでグラウンダーになっちゃったけど、結果オーライっしょ。)
《一塁へは投げられない!記録はセカンド強襲の内野安打!!邦南高校、初回に続いてノーアウトのランナーです!》
田辺『悪りぃ!』
十川『おーう!次行ったら頼んだぜ!』
田辺『オッケー!』
木暮(にしてもなんつー打球速度だよ……。ナベだってチーム屈指の守備力だぞ…。反応もできないなんて…。)
大場『氷室えげつねえな。』
慶野『打球速度半端ないねー。』
『6番、キャッチャー、西口くん。』
カキィィーーーンッッ!!
《これも鋭い打球!!クリーンヒットです!西口も初球のスライダーをレフト前へ綺麗に運んでノーアウト一二塁!!邦南高校、連打で得点のチャンスを迎えます!!》
『7番、ピッチャー、村田くん。』
川越(ノーアウト一二塁で7番。ほんとならバントしたいところだが、)
酒井(直政はバント下手なんだよなぁ…。)
西口(練習試合で何回送りバント失敗見たことか。)
川越(いや、だがここは送る。)
村田(だぁ。バントのサインかよ…。)
《ここは7番ピッチャーの村田の打順ですが、バントの構え。先制点の欲しい邦南としては初回同様バントでチャンスを拡大させようという狙いです。》
木暮(コイツは1回戦でホームランかっ飛ばしてるし打撃は良い。バスターもある。)
ビュッッ!!
木暮(引いてこない。だが簡単に送らせるわけにもいかないぞ。)
コンッッ!!
《これはファール!村田、少し焦ったか。》
村田(野球で1番嫌いなのが練習の次にバントなんだよなぁ。)
川越(今ので決めてほしかったがこうなったら仕方ないか。バスターでいけ。)
村田(おーしおし。それならオッケー。)
木暮(ここはヒッティングに変えてくる可能性も高い。スライダーで出来れば内野ゴロを…。)
ビュッッ!!
《バットを引いた!!》
村田(打つぜ!!)
カクッッ!
村田(スライダー?)
カキィィーーーンッッ!!
木暮(よし!)
『セカン!!!』
田辺『オーライッ!!』
《バスターを仕掛けてきた!!しかしこれはセカンド田辺の正面!!ガッチリ捕ってショートへトス!!そのままショート小泉も一塁転送!!!》
『アウッッ!!!』
《ダブルプレー成立!!覚王山高校内野陣落ち着いて処理しました!!ツーアウト三塁に変わります!2球目はスライダー!!》
村田(あっちゃー。)
佳奈『あー!ゲッツーかぁ。』
千夏『打って欲しかったねー。』
佳奈『ですねーっ。』
酒井『ドンマイ。こっから引きずるなよ。』
村田『けっ。スライダーなんて使いやがって。小賢しいやつだぜ。』
酒井『お前も使ってんだろ。』
村田『………ごめんなさい。』
カキーーンッ!!
《これは打ち上げました。飛距離はさほどありません。ライト砂川が捕ってスリーアウトチェンジ。2回の裏の邦南高校、ノーアウトランナー、一二塁のチャンスを作りましたが無得点に終わりました。》




