表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『ドキュメント428 ― 聖カレリア学園攻防録』  作者: もこもこハダカデバネズミ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/8

【緊急告知】『ドキュメント428 ― 聖カレリア学園攻防録』休載のお知らせ

読者の皆様、ならびに王国を愛する忠実なる臣民の皆様へ。


本誌にて絶賛連載中であり、あの日、学園に舞い降りた奇跡と戦慄の真実を追う『ドキュメント428 ― 聖カレリア学園攻防録』。その執筆者であるジジ・デ・メモラ記者が、この度、一時的な加療を設けるため、次号の掲載を急遽休載させていただくこととなりました。


ことの経緯をありのままにご報告申し上げます。

去るインタビューの日、ジジ記者は我らが王国の至宝、ヴァレンティナ妃殿下という「生ける奇跡」を前にいたしました。

皆様もご存知の通り、妃殿下はその麗しき存在自体が、王国の安寧を約束する絶対的な守護そのものでございます。妃殿下がそこに座しておられるだけで、大気は聖なる魔力によって磨き上げられ、あらゆる不浄を排する薔薇の薫香が満ち溢れます。

しかし、誠に遺憾ながら、ジジ記者の魔力耐性は、妃殿下から溢れ出す滔々たる神気を受け止めるにはあまりにも脆弱でございました。


妃殿下に記者の魂を傷つける意図など微塵もございません。それは、太陽の輝きが意図せずとも闇を照らし出し、氷を溶かすのと同義でございます。あまりにも純粋で、あまりにも圧倒的な王妃の魔力の奔流に触れたジジ記者は、そのあまりの神々しさに文字通り「魂を焼かれた」状態でございます。


現在、彼は王立病院の特別病棟にて静養中ですが、その表情はかつてないほどの多幸感に満ち溢れております。医師団の報告によれば、ジジ記者の現在の容態は以下の通りです。


「患者は現在、仕事人としての職業意識や批判的思考といったものが完全に漂白された状態にある。口を開けば『ヴァレンティナ様、万歳』『薔薇の栄光よ永遠なれ』という賛辞を繰り返すのみであり、客観的な事実を記述すべき“記者”としての機能は一時的に停止している。

しかし、その精神は王国軍の精鋭騎士にも勝るほど、忠誠心に満ちた真の臣民として目覚めている。これは負傷ではなく、過剰な恩寵による『聖なる陶酔』と呼ぶべき事態である」


左様でございます。ジジ記者は今、ペンを握る記者であることよりも、ヴァレンティナ妃殿下の踏みしめるタイルの一枚にさえ感謝を捧げる「忠実なる羊」であることを選んでしまったのです。

彼が王国の臣民としてあまりにも正しく目覚めてしまったがゆえに、皮肉にも、世俗の仕事である執筆が不可能となってしまいました。


読者の皆様におかれましては、どうぞご安心ください。ジジ記者が妃殿下の放つ眩き魔力の残滓から日常へと戻り、震える手で再びその筆を執る勇気を取り戻すまで、今しばらくの猶予を頂きたく存じます。


妃殿下が微笑みをお見せになるだけで、筆者すらも跪かせ、言葉を奪い、魂を忠誠で塗り替えてしまう。

今回の休載そのものが、妃殿下の魔力が如何に絶大であり、我らが王国が如何に比類なき守護に包まれているかを示す、何よりの証左と言えるでしょう。


ジジ記者の復帰、そしてさらなる「薔薇の妃」への賛辞に溢れた次号にご期待ください。


王国の薔薇に、永遠の栄光あれ!


『週間 王国マガジン』編集部一同


───────

(注)記者が倒れただけなので連載は続きます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ