第101話 夏休み企画
ややあってクロさんだけが社長室に戻って来た。
「社長がね「ここだと狭いから会議室に移動しよう」と言っていたからみんなで行こうか」
「りょうかーい」
伸びた返事を返す莉奈さんたちと一緒に会議室に移動する。その時誰もさっき起きたことについて問わなかった。触らぬ神になんとやらだ。
少し歩いた先に会議室はあった。そこにボクは今日初めて入ることになる。
「お、来たな!」
中に入ってみると、ボクたちがよく想像するような会議室が広がっていた。白を基調とした机や椅子。天井には収納式のスクリーンとプロジェクターが備わっている。
「ささ、適当に座ってくれ」
父さんにそう促されてボクは適当な席に着く。
「隣いいかな?」
「大丈夫ですよ」
茜さんがボクに一声かけて隣の席に着いた。
「さてと...それじゃあ今度こそ始めようか!」
父さんの声にボクは今一度姿勢を正す。
「まずはこれを見てくれ」
そう言ってスクリーンにカレンダーを表示させる。
「ここには世間一般的な夏休み期間を表示している。学生基準だがな」
これを見るに、大体七月の真ん中から八月三十一日までぐらいみたいだ。そのカレンダーを注視してみると、青いラインが引かれている。
「で、この青いラインがゆうきの夏休みだ。大規模イベントをやるならこの期間だ」
ボク以外の全員が本業をこれとしている。しかしボクの本業は学生だ。そこを配慮してこの提案をしてくれたようだ。
「それで、全体イベントがこの日に予定している。もし不都合があったらこの場で言ってくれ。無いようだったらこれで告知を出すからな」
八月のカレンダーに赤い表示が追加される。あのあたりは丁度お盆の時期だ。
「さてと...ここまでは前々から計画していたことだ。他にも夏祭りとかのイベントも計画中だ。他に何かやりたいことはあるか?」
そう聞かれたのでボクは手を挙げた。
「お、ゆうき、何がやりたいんだ?」
「えっと、勉強配信とかやってみたくて...」
「それってどういうの?ゆうき君」
「ゆうきが勉強を教えるのか?」
茜さんと玄さんがそう尋ねてくる。最近人気が出てきたコンテンツだから知らないのかもしれない。
「えっと、内容を言うとボクが勉強をしている風景を流すだけの配信かな?」
「ああ~なんか最近見たことあるよそういうやつ」
莉奈さんはどうやら知っていた様子。しかし、父さんたちはあまりピンとこなかったようだ。
「作業配信的な認識でいいのか?」
「そうそう!作業配信をカメラ付きでやる感じかな?」
「なるほど、確かに現役学生であるゆうきにしかできないことだね」
興味深いというような表情で言う玄さん。
「確かに言い案だぞゆうき!」
スクリーン映るカレンダーに勉強配信の文字が追加される。
「ちょっと待って!さすがに毎日はやらないからね!」
「そうか?」
「そんなにいっぱい宿題出てないから!」
表示されている七月と八月のすべての日に勉強配信の文字が追加されていたのだ。
ボクの宿題を消化する意味も込めて配信をする予定だから、宿題が終わり次第辞めるつもり。
(流石に夏休み中毎日やるのはちょっと...)
ボクが言ったことが皮切りになったのか、みんなそれぞれやりたい企画などを続々と出していく。
最終的な決定は明日以降になるらしいけど、どれも楽しそうなものばかりなので今から楽しみだ!
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