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誤解

パパ目線


家の中へ入っていく。

するとリビングに渚がいた。今日は仕事が早く終わったのだろうか…


「渚、帰ってたんだ。おかえりなさい…」

力なく俺は言う。

あぁ…やっぱりだめだ。今日はもう何もできない。

渚には悪いがご飯は出前で済ませてもらおう。そう思った矢先、渚が話しかけてくる。


「響こそお帰りなさい。…疲れた顔してるわね。どうしたの?」


「うん……ちょっと仕事でね。ごめん、ご飯は出前を頼むからそれで我慢してくれないか?今日はちょっと休むよ。」

俺は申し訳なく渚に言う。……気のせいだろうか?渚の声が冷たく感じたが罪悪感からそう聞こえているだけだと思った。


「……そう、仕事でね………。なら響は部屋で休んでて。食事なら自分で用意するから。」


「ありがとう渚。それじゃおやすみ」

そういうと俺は部屋に戻る。


「ええ、おやすみなさい響。」









ベッドで寝ていた俺はふと目が覚める。

目の前には渚がいた。


「ん…な、渚?どうしたんだ?」

なぜ渚がいるんだろう。…体調を心配して見ててくれたのだろうか。


「おはよう響。おはようと言ってもまだ0時を過ぎたばかりだけど。……体調はどう?」


「うん。だいぶ疲れは取れたよ。ありがとう。」


「そう。それはよかった。ねぇ響?…今少し話せるかしら?」


「あぁ、大丈夫だよ。どうかした?」

…やっぱりだ。渚の声に冷たさを感じる。


「ねぇ響。今日は仕事に行ってたのよね?…ずっと姉さんの家に居たの?」


「う、うん。そうだよ…それがどうかしたの?」

内心ドキッとしていた。これで渚に嘘をついたのは何度目だろうか…もう、数も覚えていない。


「そう…そうなのね。わかったわ響」


「…?わかったって何が?」

俺は渚に問いかける。どうしたんだ?渚は


「ねぇ、響知ってる?…響はね、嘘をつくとき耳が動くのよ?」


そう、渚が言った。まさか。自分では気づいていなかったがそんな癖があったのか。

嘘がばれていた?いつから?はじめからか?


「そ、それは…」

俺は焦っていた。うまい言葉が見つからないどうする…


「嘘だと思う?本当のことよ。小さい時からずっと見てきたもの。響のことは響以上にわかるんだから。」


「……そ、それがどうかしたの?」

苦し紛れにそう言葉が出る。渚は何を知っているんだ。


「今日、姉さんの家に居なかったでしょう?……どこに、行ってたの?」

バレていた。

だが、どこまでバレていたのかまだわからない。

俺はその場しのぎの言い訳をする。


「あ、それはね。ちょっと買い物をたのまれて…」


「でも響帰って来なかったわよね?姉さんの家に。私ね、今日姉さんの家に行ったんだ。でも響居なくてね。」

しまった。その可能性があったんだ。俺はやってしまったと思う。

姉妹なんだから突然家に来ることだってあるだろう。もっとしっかり考えるべきだった。

しかし、光さんの家に行っただけなら蒼空ちゃんのことは大丈夫だろう。

即座に言い訳を繋ぐ


「あぁそういうことか。ごめんな、買い物に行ったあとそのままカフェで仕事してたんだ。たまには息抜きしながらもいいかなって。…まとめて言わずにごめんな?」

大丈夫だ。これできっと納得してくれ―――


「へぇ。響のいうカフェって病院にあるのかしら?」


だめだ。バレている。渚は俺が病院に行っていたことを知っている。まずい…


「ねぇ、響?……先生と何を話していたのかしら?私にわかるように説明してくれない?」


もうダメだ。全部渚は知っている。今までで隠してきたのが全部バレた。そう俺は思った。


「そ、それはな渚…」

もう、全部言ってしまおう。これ以上嘘を続けるのは無理だ。

そう決断したとき

「大丈夫。大丈夫よ響。私はわかってる。あの女がいけないのよね?響は嫌だったのにあの女が無理やりしてきたのよね?」


……?渚は何を言っているんだ?先生?あの女?意味がわからない。


「私に嘘をついたのは私を傷つけない為よね?ごめんね響。今までで気付いてあげられなくて。」


「渚?何を言って―――」

最後まで言えなかった。

渚が俺を押し倒して馬乗りになってきたからだ。


「ごめんね響。響は妊娠できない私がちょっと嫌になっちゃったのよね?そこをあの女が漬け込んできたのよね?」

渚がそう言いながら俺を押さえつける。

痛い。すごい力で押さえつけられる。……怖い。こんな渚は初めて…いや、大学の時1度だけ、たしかあの時は―――


「でも大丈夫。安心して?もう何も心配することはないわ。響はただ、寝ていてくれるだけでいいから。ね?」


「い、痛いよ渚。話してくれ。とりあえず話そう?な?」

とにかく話さないと。渚は何か誤解している。この状況はまずい。


「…大学の時はまだ私も迷いがあってここまで出来なかった。結局ホテルに行っても普通にして終わりだったわね。」

何を言ってるんだ渚。頼む、落ち着いてくれ。


「な、渚!とにかくおちつ―――ンんっ!」

口を塞がれる。深いキスだ。

言葉が出せない。呼吸も詰まる。


「―――っぷはっ…。響。私はね、今度こそ響を私のものだってわからせてあげる。あぁ、もっと早くこうしておけば良かった。そうすればあんな女に響を惑わせずに済んだのに。ごめんね?響がしたくないって言ってたのは照れ隠しだったのよね?」


違う。渚との行為を拒んでいたのは蒼空ちゃんのことがあったからだ。まだ俺に決心がついてなかっただけで、先生なんて関係な―――


「んんっ!!」

考える間もなくまた口を塞がれる。だめだ。話を聞いてくれないどころか、話すことさえできない


「ぷはっ。安心して?わかったから。ずっと響は私としたかったのよね?…照れなくてと大丈夫よ。私が全部してあげるから」


怖い。こわいこわい。ここまで怖い渚は初めてだ。

逃げようと身をよじるが抜け出せない。それもそうだ。男の俺が女の渚に力で敵う筈がない。


「さぁ?それじゃあ始めましょうか。……私のものだってわからせてあげる。今度こそ、絶対に。」













その日俺は愛する妻に襲われた。


日付が変わって7月24日。蒼空ちゃんの脳死が決まった日。蒸し暑い夜のことだった。



直接的なエロ表現を使わずに文章書くって難しいなと



いや、これでもアウトなのかな?

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