中学
下書きみたいなね?
「そっか、蒼海ちゃん目が覚めたんだ。」
通学路で舞桜ちゃんは言う。
「うん、昨日目が覚めたんだ。だから今日は部活休んで病院に行くつもり。一緒に帰れないけど、ごめんね?」
「ううん。気にしないで。それよりも、蒼海ちゃんによろしくね?多分色々混乱してると思うから。」
「ありがと。うん、確かに混乱してる……かな。昨日も少し大変だったんだ。」
「何かあったの?」
僕は昨日病室であったことを舞桜ちゃんに伝える。
「……蒼空先輩、か。ねぇ、蒼海ちゃん他に何か言ってなかった?」
舞桜ちゃんは少し考えたあとそう聞いてきた。何かを気にかかることがあったかのように。
「うん?いや、特に言うって事はなかったかな。ただ、抱きついてきて全然離れなかったんだ。」
あの時の蒼海ちゃんの力は異常だった。僕なんかとは比べ物にならない力。女性の力を甘く見ていたわけではないが、やっぱり直接感じると少し怖いものがあった。
「そっか。ねぇ、私も蒼海ちゃんに会いたいんだけど、いつからお見舞いに行けそう?」
めずらしい。僕はそう思った。
蒼海ちゃんが眠っていた2年間、舞桜ちゃんがお見舞いに来たいということはなかった。
「うーん、まだ聞いてないからわからないけど、一週間はかかるんじゃないかな?」
「そっかぁ。お見舞い行けるようになったら教えてね?」
「うん。了解」
その後、何気ない話をしながら僕達は学校へ向かっていった。
学校へ近づいてくると朝練をしている部活が目に入ってきた。朝一ランニングは大変だなと思う。
「うちの部活はランニングなくてよかったよね。」
「うん、確かに。まぁ剣道でランニングってのもあんまり聞かないけどね。」
僕と舞桜ちゃんは剣道部に所属していた。
そんな女だらけの部活にするなんて!って母さんにはじめは反対されてたけどなんとか許しをもらって入部した。
仮入部の時、はじめて剣道場に入った時の驚きと言ったら……
「おはよう!お二人さんっ!」
バンっ!背中から音がし振り向くとそこには背の高い女性が立っていた。
声をかけてきたのは剣道部の部長。
長い髪は後ろで一本にまとめられていてポニーテールを作っている。
「おはようございます、部長」
「……おはようございます部長。あと、さりげなく蒼空くんの背中叩くのやめてもらえます?」
「おっといけない!私とした事がついつい勢い余って手をついしまった!」
部長はわざとらしく謝ると痛くなかったかい?と言いながら僕の背中をさすってくる。
「だから、そういうのもやめてもらえますか?蒼空くん嫌がってますので。それに、私が手で防いでたんですから痛くなかったことくらいわかりますよね?」
「いやいや、いくら岡部さんでも防ぎきれなかった場合もあるだろう?勢いが強すぎて防いでた手の上からも衝撃がいっちゃったかもしれないからね!念のためだよ!念のため!」
そう言うと部長はな?と僕に視線を向ける。
「いや、えっと、大丈夫でしたから、はい。」
「聞きました?蒼空くんも痛くないって言ってるので背中はさすらなくて結構です。そもそも、部長が挨拶してこなければそんな心配する必要ないんですけど?」
「む?そうか?なら仕方ない。明日からは背中ではなく目の前から行かせてもらおう!」
「だから!そういう問題じゃなくっ!」
「おっといけない!そろそろ予鈴の時間だ!それじゃ放課後部活で会おう!」
舞桜ちゃんが追求しようとしたところで部長は逃げるように去っていった。嵐みたいな人だなと思う。
「全く……。蒼空くん、大丈夫だった?なんならセクハラでPTAの問題に取り上げてもらっても……」
「だ、大丈夫だったよ本当に!うん!なんともない!ありがとね舞桜ちゃん!」
「そう?ならいいんだけど……それより!わたし達も急ご?」
小走りで教室まで行く。なんとか予鈴前につくことができた。
「おー!二人ともおはー!」
「お、おはよう、二人とも。」
教室に入るなり声をかけてきたのは正人と一騎。
中学でも僕達三人は同じクラスになっていた。そして、気がついた時には名前呼びになっていた。
「おはよう、正人、一騎。」
「……おはよ。」
「はぁ、ほんと岡部は変わんねぇよなぁ。」
「そ、蒼空以外に興味なさそうだよね……」
「当然。ていうか、杉田のこと許したわけじゃないから。」
「……ほんと、変わってねぇなぁ……」
痛いところを突かれたと正人はしょんぼりしてしまった。
しかし、僕から見ると舞桜ちゃんも正人をある程度許していると思う。
小学生の頃なんて、あいつ呼ばわりだったもんなぁ。
「あれ?そう言えば星野さんは?」
「ん?あぁ、美奈なら遅刻だろ、どうせ。」
「「「あぁ……」」」
そのセリフにほかの三人も同意してしまう。
席に着き、チャイムがなると同時に教室のドアが勢いよく開かれる。
「せ、せーふー?」
「アウトだよ。完全アウトだよ美奈。」
正人がそう言って星野さんに宣言する。
「えー。今のはせーふだよー。」
「アウトだって。それより席つけよ。先生くるぞ。」
「はぁーい。 」
そしてちょうど星野さんが席に着いたところで先生がやってくる。
中学に入って何度も見てきた光景。
日常だった。
文字数少なく下書きのような感覚でこっちは更新していきます
修正版を向こうで




