45話 少年の気持ち
「彩華お姉ちゃんこのみそ汁薄い!!」
香さんとの会話を終えて私が頭をなやませながらリビングに戻ると、一番最初にかけられた声がそれだった。
「翔真君!!翔真君の健康の為にはこのくらいの味付けがいいんです!!」
「うすいのはうすいの!!もっと濃いのたべたい!!」
わたしに空になったみそ汁茶碗を突き出しながら講義する翔真君の文句は止まらない。
「え~お姉ちゃんショック~ショックすぎてもう翔真君にご飯作ってあげられないなぁ~」
「うーん……わかった我慢する……」
翔真君は不服そうに頬を膨らませながら了承してくれる。
「これからはハンバーグもオムライスもぜーんぶ薄い味になっちゃうけどいい?」
「いやだけど……食べれなくなるのはもっといや!!」
ふくれっ面の翔真君がかわいくて私が追撃を与えると、翔真くんからは意外と嬉しい答えが返ってきた。
「私のことママって呼んでくれるなら週に1回は濃い味の料理作ってあげるよ!!」
翔真君が私の料理を食べたいと思ってくれているのが嬉しくて私は今ならもしかしたら呼んでくれるかもと思って翔真君をからかってしまう。
「彩華お姉ちゃんは……お姉ちゃんは……」
そう言いながら翔真君は秋羅さんと私の顔を見てからうつむいて考えだす。
「やっぱり彩華お姉ちゃんはお姉ちゃん!!」
翔真君は悩んだ末少し照れ臭さを隠すように言った。
「そっか~まだお姉ちゃんかぁ~でも!悩んでくれるようになったんだね!」
「む~!!やっぱり違う!!彩華お姉ちゃんはお姉ちゃんじゃなくて……みそ汁うすうす魔王だ!」
わたしがからかうような笑みを浮かべて翔真君に言うと、翔真君は顔を赤く染めながら立ち上がり、指をさしながら言ってきた。
「なにぉ!!」
「うわぁ~うすうす魔王が追いかけてくる~捕まったら薄味にされちゃう~」
私が怒号と共に立ち上がると、秋羅さんが乗ってきて、翔真君と私から逃げ始める。
「待て待て~!!お前を薄味にしてやろうか!」
「きゃぁ~~」
(ピピピピッ!ピピピピッ!)
朝のそんな楽しい時間を1つのアラームが終焉させる。
「やばい!!翔真!!保育園遅れる!!早く準備して!!行くぞ!!」
アラームを聞いた、秋羅さんは焦り出し、翔真君の保育園の準備をてきぱき始める。
「秋羅さんは保育園のほうに集注してください!ゴミ出しとか片付けは私がやるので!!」
「ありがとう!!助かる!!じゃあ!!行ってきます!!」
私の提案に秋羅さんは感謝と共に頭を下げながら翔真君と一緒に家を出て行った。
「よし!私はまずゴミ出しに行こ!」
私は一人、意気込むと両手にゴミ袋を抱えて外へ出た。
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明日、朝6時に46話を投稿します!46話も読んでいただけるとありがたいです。
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