表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
干支(えと)十二支物語  作者: 諸葛孔明(ライトニング)
2/3

第1章 子(ね) 窮鼠猫を噛む

さてさて、一番手は一体、誰になるのやら。

01


「ギャアアアアアァァァ~~~~ッ!!!!! 」

ものすごい断末魔であった・・・・・・・・・・・・。


02


・・・・・・レースはもう、終盤にさしかかっていた。


ここは世界で一番高い、高層ビルである。

この、世界で一番高いビルをのぼれば、お釈迦様がいるゴールへと辿り着くのだ。


私は鼠。

とても小さなちっぽけな鼠である。

紆余曲折、艱難辛苦を乗り越えて私はついに、このビルの屋上まで一番乗りで到達した。

この、あまりのビルの高さに身がすくみ、私はまるで『猫の前の鼠』状態となった。

だがしかし私は更に、ビルの屋上にある階段をのぼって行った。

・・・・・・すると、すぐ後ろから猫が後を追いかけて来た。


「逃がさんぞ~! このただの鼠小僧めが!!! 」


その猫のとても恐ろしい形相に私は背筋が、ゾッとした。

本当に猫の前の鼠となってしまった。

猫は何代にもわたって怨みを忘れないほど執念深い。


「ああ!! おそろしい! 」


すると猫は有無をいわさず、襲ってきた。

私は必死になって猫の爪の攻撃を避けた。


「なにも、襲ってくる事はないじゃんか!!! 」

「チューチューうるさい!! 黙れ鼠小僧!!!! 」


「ああっ!! 猫の手も借りたいよ~~~っ!! (涙)」


しかし私は意を決して、『猫の額の物を鼠が窺う』気持ちで、『鼠も虎の如し』の気持ちで勇気を振り絞り、素早く猫の後ろに回りこんで猫の尻尾を、おもいっきり噛んだ。


03


「ギャアアアアアァァァ~~~~ッ!!!!! 」

ものすごい断末魔であった・・・・・・・・・・・・。


・・・・・・猫は、摩天楼の遥か彼方奈落に落ちていった・・・・・・・・・・・・。


結果。

猫、脱落。

私が、この鼠の私がこの干支十二支レースの一番乗りで、お釈迦様のもとに辿り着いた。

『猫が肥えれば鰹節が痩せる』ならぬ、

『鼠が越えれば猫が痩せる』となった。

『鼠の嫁入り』である。


こうして猫は、干支十二支から消え去った。

そして私は、干支十二支の筆頭となった。


窮鼠猫きゅうそねこを噛むなりけり。



            第1章 【終】

第2章 うしへとつづく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ