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多数決

ラムセスはジュニアを抱き上げ話す。


「白獅子に法の改正を取り付けた。白海賊が黒海賊を殺害しても黒海賊に堕ちないようにと取り決めて来た。灰海賊にだけ気をつければいい。まぁ、世界中に俺が黒海賊のせん滅を宣言したがな」


「…どういうこと?」


「つまりは黒海賊を殺しても黒海賊にならないって事でしょ?」


スズちゃんに言われてあー!と理解する。


「灰海賊には海賊業を辞め、用意した……仕事を用意してあるから海賊を辞めるように掲示板に書いておいた。気付くかは分からないが」


途中で俺でも分かるように言葉を選んでくれたおかげで理解出来た。


「で、ジュニアをどうするかだったな。多数決を採ろう。俺はジュニアを連れて行く事に賛成だ。この船には回復要員がいない。それにジュニアを守る自信がある」


「私も賛成。こんな羨ましいくらいのステータス、鍛えればすぐ強くなれるから足手まといにはならないんじゃない?それにゲートで追って来られても迷惑よね。座標を間違えば海にドボンだし。

ユリは?」


「僕は……スズちゃんとラムセスの意見を聞いたら賛成かな」


畜生…俺以外全員賛成じゃねぇか!


「頑張りますから連れてってください!」


「船長は俺なのに……わーったよ!連れてってやる!だけど戦闘になったら隠れてろよ?」


「うん!」


ラムセスの腕からピョンと飛び降りるとジュニアは俺の足に抱き着く。


「大好き!ヴァン!」

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