ジュニアと眠る
飯を食った後は各自の部屋で交代に眠る事になった。
ジュニア以外で2時間おきに1人ずつ見張りの交代だ。
まずはスズちゃんが見張りになってくれたので一緒の部屋の俺とジュニアは眠る事にした。
「ヴァン、ボクが付いて来たの怒ってる?」
今は俺の部屋になった元船長の部屋のベッドでジュニアに添い寝しているとジュニアが不安そうな声でそう聞いて来た。
「いや。もう付いて来ちまったもんはしゃーねーだろ。でも俺だって初めて航海に出たのは2歳だったぞ」
オムツが取れたくらいから船に乗っていたのを覚えている。
「怖くなかったの?」
「初めは怖かったな。皆が戦ってる時船室でユリと一緒に震えてた」
「そうなんだ」
「きっとこれからジュニアも何度もそういう思いをする。でも、俺達を信じて隠れていて欲しい。必ず勝つから」
「うん!」
アルム兄貴も同じような事を言っていたな…
今になってその気持ちが分かるようになった。
「ヴァン…」
すりすりと頭を俺の胸に押し付け、まんまるな瞳で見上げて来る。
「大好き」
「俺もジュニアの事大好きだし大事だぞ」
「嬉しいっ」
ぎゅっと抱き着く力が強くなる。ジュニアの頭をよしよしと撫でてやり
「もう寝ろ。俺も寝るから」
と言うとジュニアはうん、と言い眠り始めた。