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彗星に願いをこめて  作者: 姫
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巴菜がいてくれてよかった

学校が終わり、真央は巴菜が泊まりにくるので部屋を片付けていた。

巴菜がきてくれるおかげで気分は上向きだ。

掛けてある服もしまっていき、最後にロマンスドールのダッフルコートだけになった。

せっかく買ったのになぁ…

いいや、あとで巴菜とケーキを買いに行くときに着ていこう!

別に龍弥と出かけるためだけに買ったわけじゃない!

真央は思い切って全身ロマンスドールに着替えることにした。

やっぱりかわいいなぁ…

着替え終わって鏡を見ながらそう思った。

これはもちろん服のことを指している。

せっかくだし、メイクもして髪もセットしちゃえ!

まるでデートに行くような気分で身支度をし、

ピンク系のメイクをして、髪はポニーテールで巻いてみた。

「よし、いい感じ!」

と言ってから、少し虚しくなる。

なにやってるんだろう、わたし…

まあいいや、とりあえず行こう。

ブーツを履き、家を出て巴菜を駅まで迎えに行った。

その巴菜は真央を見て驚く。

「なに?なに?まさかデートに行くの??」

「違う!クリスマスデートできたらいいなって思って買ったんだけど、出番なくて…なんとなく着ないのも癪だったから着ただけ!でも仮にそうだったとしても、ここまではやらないよ…特にメイクとか髪は…」

さすがに真央もやりすぎたなと実感はしていた。

それを聞いて「なるほどねぇ」と言いながら巴菜は笑いだす。

「そんな真央を見たら木谷ビックリしちゃうんじゃない?」

「やっぱり…そんなに違う?」

「うん!可愛すぎて近寄れないオーラが出てる」

そういって、また巴菜は笑いだした。

「もう、巴菜のバカ!早くケーキ買いに行くよ」

真央が少し怒って歩き出すと、「冗談だから」とやはり笑いながら駆け寄ってくる。

そんなこと真央もわかっているので、笑い返してから2人で仲良くケーキ屋に入った。

ここは、以前真央が両親に初のバイト代で買ったことのある、思い出のお店。

決して雑誌に載ったりするような有名店ではないが、

真央は子供の頃から食べているお店なので、ここのケーキが大好きだ。

ショーケースには、定番のものからクリスマスをモチーフにしたケーキが

いくつも並んでいる。

「真央はどれにするの?」

「わたしはね、ここのショートケーキが一番好きなの。だからショートケーキ。巴菜は?」

「んー…このサンタさんが乗ってるやつにする!」

ちょっと子供っぽいけど、見た目が可愛いので巴菜っぽいのを選んだなと思った。

それぞれケーキを買い、このあとコンビニによってお菓子やジュースなども買って

家に戻り、いつもと同じようにガールズトークで盛り上がっていた。

「結局木谷とは何もなかったね。絶対にクリスマスまでに別れて真央のほうにくると思ったんだけどな」

「もういいよ、クリスマスになっちゃったし。衣香に負けたとも思ってないしね。だってどうせ駄々こねて別れないだけだろうから」

直接は聞いてないが、衣香の性格を考えると容易に想像がつく。

「そうかもね、木谷は情に弱いし」

巴菜は決めつけているので、あれ?と思った。

「なんか知ってるの?」

「ううん、何も知らない。そう思っただけ」

嘘だな、絶対に何か知っている。

けど、真央は問い詰めようとはしなかった。

おそらく、巴菜は自分と龍弥のことを思って裏で何かしたのがわかっているからだ。

巴菜だけではない、香蓮にしても健吾にしても伊藤にしてもみんな言わないだけで

いろいろと力になろうとしているのを真央はちゃんと理解していた。

「巴菜、ありがとうね」

「なにが?」

「なんとなく」

そういって真央が笑うと、巴菜は「なにそれ?」と言って、同じように笑っていた。

今回、龍弥と一緒にクリスマスイブを過ごせなかったのは残念だけど、

巴菜が代わりに一緒にいるからそれでいい。

真央はこの日を巴菜と一緒に楽しむと決めていた。


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