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彗星に願いをこめて  作者: 姫
75/122

誰???

駅の近くにある公園を少しだけ歩く。

12月ということもあり、この時間になると結構寒い。

それでも龍弥は緊張していて寒さはあまり気にならなかった。

真央をチラッと見ると、少し恥ずかしそうに微笑んでいた。

真央、やっぱりかわいいな。

付き合ってもいい…よな。もう3年も経ってるんだし、いつまでも気にする必要ないよな。

自分に言い聞かせて、辺りを見回してみる。

人もあまりいないので、シチュエーションはバッチリだ。

無言のまま、ちょうど公園の真ん中あたりまで歩いて、そこで足を止めた。

よし、言うぞ!

龍弥は大きく深呼吸して気合を入れた。


ついに…

真央は覚悟を決めて龍弥を見つめると、龍弥も真央のことをジッと見つめていた。

緊張して胸が高まってくる。

大きく深呼吸してから、龍弥は口を開いた。

「真央、俺と…」

「龍弥くん?」

突然横から声が聞こえてきて、2人とも思わずそっちを見てしまった。

すると、そこには同い年くらいの女の子が立っていた。

誰…?

真央は見たことがない子だった。

ところが、龍弥は「あっ」と声を上げていた。

「やっぱり龍弥くんだ!久しぶりだね、元気だった?」

その女の子は親しげに龍弥に話しかけている。

知り合いなのは間違いなかったが、真央はなんとなく気分が悪くなった。

今はわたしといるのに…しかももうちょっとで付き合うところだったのに邪魔して。

「お前…なんでいるんだよ?」

「こっちに引っ越してきたの。だからまたいつでも会えるんだよ。昔みたいに」

いつでも会えるってなに?どういう関係なの?

真央は龍弥に問い詰めたい気分だった。

「龍弥…」

真央が話しかけると、龍弥は慌てたように「悪い、今日は帰る」と言い出して、

逃げるように歩き出していた。

「ちょっと龍弥!」

真央が呼び止めても龍弥は「悪い」と言って立ち止ることなく、

速足でいなくなってしまった。

なんなの一体…

今は、よくわからない女の子と2人だけだ。

この子のせいで…

真央がキッと睨むと、「龍弥くんの友達?」と聞いてきた。

彼女と言いたかったが、まだ付き合ってないので両想いであっても彼女ではない。

本当なら彼女になったはずなのに…

「友達…そっちは?」

「内緒。じゃあね」

「は?ちょっと待ってよ!」

その子は真央を無視して鼻歌を歌いながら歩いて行ってしまった。

なんなのこれ…意味わかんない!

あまりに唐突すぎて、真央は思考が追い付かなかった。

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