エピローグ
「なに自分は関係ありませんみたいに言っているのよ、刻人くん」
「え、だって俺にはもう力がないから…」
「はぁ、あなた気づいてなかったのね…」
さてどうしたものか、と頭を抱える響。むしろこっちが頭を抱えたいほど混乱していた。響が何を言いたいのかがわからない。けれど、刻人は響と会ってから混乱しっぱなしだということに気づいておこしくなった。
「ニヤニヤしちゃってどうしたのよ。まぁいいわ。言うより実際に体感した方がいいでしょ」
そういうと響は指をパチンと鳴らした。その音に合わせて蒼い世界が形成される。
「あれ?どういうこと?俺は能力が失われたから、蒼い世界には来られないはずでしょ」
「それが間違いなのよ。刻人くんが今まで使っていた能力は希人さんのもの。その他に刻人くんは能力を持っていたの」
「だって、念動力以外の能力なんて使えたことないよ」
「念動力みたいに単純な能力じゃないから気づかなかっただけ。そもそも普通の人間ならたとえ希人さんの亡くなったときに近くにいたとしても、能力を受け取ることなんてできるわけがない。だって、そのとき希人さんは蒼い世界に、刻人くんは現実世界にいたのよ。2つの世界には次元の違いみたいな大きな隔たりがある。それを超えるには受け取る側にも世界を超える素養が必要なはずよ。そして、今それが証明された。こうして蒼い世界に刻人くんはまた来られたじゃない」
「じゃあ、俺自身の能力があるんだ…」
「そうよ。だからこれからよろしくね、刻人くん」




