ズバッと言っちゃった
てことで俺は、一週間後に行われるいきなり生徒達にテロドッキリ!(以下模擬テロ)で、生徒達の動きや対応を見てこの学院のレベルを評価する役割を持つことになった。
ーーーやっぱやりたくねぇなー
そんな事を俺は学院長の目の前で思う。
俺は単位を免除してもらえるということで請け負ったものの、頭を使うことが出来ない自分が、一体どうやって適応能力だの評価しようものかと今更思っていた。
ーーー《それについては心配いりません》
ーーーなんで?
ーーー《この学院の評価は既に決まっているのですから》
ーーーどういうこと?
ーーー《あの学院長はマスターの視点から評価して欲しいと頼んできました。なので、この学校の評価は既に最低と言って良いのです》
ーーーさ、流石にダメな気が……
ーーー《では、マスターにはなにかそれよりも良い考えが思いつくのですか?》
ーーーよし、クレルの意見を採用しよう!
ーーー《それで良いのです》
そうやりとりをしていたら、
「では、今のところツダ君から見てこの学院はどのように見えているのかしら?」
そう、学院長が俺に聞いてきた。
「えっと……」
「遠慮なく答えて」
と、期待に満ちた目で言ってきた。
ーーーこの状況でダメ出しをするのは……
ーーー《マスター、これは今後のこの学院の為にもなります。心を鬼にしてください》
ーーーはぁ、分かったよ
ーーー《そうです。いつも私に言われている分言ってやりなさい》
そんな事を言われて、なんだか腹が立ってきた。
ーーー言ってやるか
「この学院の評価は……」
「評価は?」
学院長は目をキラキラさせて聞いてくる
ーーーいったいどうしてこんなにも自信があんのかねぇー
やり場のないイライラが、学院長へ向かう。
「結論から言うと最低です」
「え?……」
返答が予想外だったのか、学院長が固まる。
「まず第一に、何です? この学院のレベルは? 生徒達の魔力操作が少し遅いくらいならわかります。ですが、この学院は仮にも上位の学院でしょう? それに試験で見ましたが魔力を少し動かすどころか、全く動かせない生徒まで見受けました。いいですか? 魔力操作は非常に大切な基礎です。ならまずは魔術なんかを教える前に魔力操作をしっかりと教えるべきでしょう」
「なっ、え?」
突然の言葉に理解が追いつかない学院長。だが構わず俺は続ける。
「次に、この学院の生徒達のことです。ここの生徒の殆どが貴族様だと聞いています。その中には俺のようにごく一部だけ一般庶民が入学していますが、貴族の生徒達はその一般庶民の生徒を下に見て、常にバカにした態度をとっています。勿論、全ての生徒がそうという訳ではありませんが……それで、俺が言いたいのはこの国に仕える事を目指す者であるならば、一般庶民を罵倒するなど言語道断です。そうならない為にも、この学校では生徒達の人間性についても育てるべきだと思います。以上です」
俺は強気でそう言ってはいたが、実際はかなりビビっていた。
学院長の様子を確認してみると、彼女は俯いていた。
ーーーやっべ、言い過ぎたかな……
そう思っていると、
「素晴らしい、貴方から見てこの学院はそう見えていたのね……しかもこの短期間で短所を的確に見抜くとは……」
そう呟いてる。
ーーー取り敢えず怒っていないみたいだな
その事に安堵していると、
「貴方、ここの教師にならない?」
と、とんでもないことを言ってきた。
「お断りします」
勿論お断りした。
「はぁ、もしなってくれるならーー」
「お断りします」
ーーーそんな事でもう釣られないからな
「もう、本当にやらないのですか?」
「はい」
「そうですか……」
と、学院長は肩を落とす。
ーーーいや、俺はやんないからな。絶対にやんないからな! って、なれるわけねぇけどな
ーーー《フ・ラ・グ》
ーーーだ・ま・れ
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