第四話
暗い森の中を二人の影が駆け足で進んでいく。ブランは父に言われた通りに母と一緒に森の中を進みながら、軍隊から見つからないように森の奥へと進んでいくのでした。
「……お母さん。……お父さん大丈夫かな。」
「……今は、森の奥に逃げるのよ。それ以外は考えないようにしましょ。」
「……わかった。」
道中そのようなことを話しながらも、二人は森の奥へと逃げていくのでした。しかし、二人が進む先から何か音がしました。
「……今向こうから……音がした。」
「……もしかしたら、人間が追いかけてきたかもしれないから、方向を変えましょ。」
「……わかった。」
そうして、二人は進む先を変えまた森の奥へと進んでいくのでした。しかし、この選択は二人にとって最悪の選択だったのです。
「こっちの方に足跡があるぞー!」
突如として、二人が歩いてきた方向から男の大きな声が聞こえたのです。足跡から逃げていることがばれて、二人の事を探している者たちがいたのです。
「……お母さん!……どうしよう!?」
「……ブラン、あなたはここから先に逃げなさい。私が、追ってくる奴らを何とかするから。」
「…でも、」
「いいから、何とかしたら、私も追いかけるから、これは約束よ。お母さんがあなたとの約束破ったことあった?」
「…ないよ」
「そうなら、信じられるでしょ。」
「…うん」
「なら、行けるわね。」
「…うん」
「また後で会いましょ。」
「……わかったよ」
そういうと、ブランはさらに森の奥へと足を進めていくのでした。母との約束を守るために。しかし、この約束は守られることはなかったのです。
彼女は母の言われた通りに森の中を走る。しかし、彼女が来た方向からは別の方向から、人が来る気配がある。どうやら、彼女の周りはもう攻めてきた人間たちが占めているようで、どの方向からも気配がしている状態だった。
「この先に逃げたぞ、追え!」
彼女は、追いかけられながらも隠れ進んいた。木々の中に体を隠して、功を奏したのか男たちから彼女の姿が見えなくなった。
「何処に行った!」
「まだ、このあたりにいるはずだ!急いで探せ!」
男たちは付近を捜したが、見付からなかったのか別の場所を探し始めた。男たちがいなくなったのを確認してから、木々に隠していた体を現した。
「お母さんが逃がしてくれたけどこの先どうしたら・・・」
悲観的な言葉が出てくる状態であったが、周りから追手が近くまで来ている状態に気づかなかったのである。
「こっちにいたぞ!」
「捕まえれば一攫千金だぞ!」
「追いかけろ」
彼女は、自身が見つかったことにすぐに気づき、森の中にまた足を向けて逃げ始めた。
「はあ、 はあ、 いったいいつまで追いかけてくるの、この先にはあまり逃げ道がないのに」
彼女がそう言ったように、逃げる先は崖が近くなっているようであった。
しかし、捕まるわけにはいかない彼女はそのまま進むしかなかった。
しばらく進むと、崖の上になった状態でそこから先にはもう進むことが出来ない状態であった。
今すぐ、道を戻ってほかの道を探さないと思い、道をどうするか彼女が考えている時であった。彼女が来た道から数多くの追手が着ていること気づいたのであった。
そのため、彼女は追手が来ている方を、力ずくで突破するか、一か八かにかけて崖から飛び降りるという状態になったのである。
「やるしかない」
彼女はそうつぶやくと、崖の方へと足を進めていった。一か八か崖に飛び込むことを選択したのだ。
そうして、彼女が覚悟を決めて崖へ飛び込もうと足を進めると同時に追手が崖に追いついた。
「こっちにいたぞ!今すぐ捕らえろ!」
そんなことを言った男の周りの人間が動き出すと同時に、彼女も崖へと走り出す。
「あいつ、崖に飛び込むつもりだ。今すぐに捕らえろ!」
追手の中で一番位が高い男がそんなことを言うが、その言葉が言い終わる時にはもう彼女は、崖に飛び込む瞬間であった。飛び込む瞬間彼女は追手に対して宣言するのであった。
「こんな蛮行、許されるわけがない!いつか、いつか!お前達のその面にほえ面をかかせてやる!」
そう吐き捨てるように言って、彼女は崖から飛び降りるのでした。
この小説を読んで、
「面白い」「続きが気になった」
と少しでも思ってくれたのなら、↓の★を押して応援をお願いします。
その応援が、頑張るエネルギーになりますのでお願いします。
また、誤字脱字等がありましたら感想の方までお願いします。




