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自称悪役聖女は今度こそ生き延びます!  作者: りおん
3章 ジェインとシェリアの出会い編(おまけにナスタも)
18/37

変わらぬはずの退屈な日々は

シェリアの護衛を始めて、喋る前までのジェインsideです

(あぁ、退屈だ)



国王への刺客を瞬殺しつつ、ジェイン・ユーストンは日々の退屈を嘆いていた



護衛隊に入って何年経ったのか、もう覚えてはいないが

どんな刺客も相手にならないせいでイマイチ働いている実感がない



(それにしても)



周りの人間が弱すぎて同じ生物として認められなくなったのはいつからだったか

しかも強さでしか相手を判断できなくなったせいで、護衛対象なんかは視界にも入らない



強い者を求め、国王の護衛という仕事を始めたはいいが

未だにそんな者は見つからず、退屈で仕方がないのだ



まぁ、俺よりも強かった両親に「仕事はちゃんとやれ」としつけられて育ったためか、護衛任務は確実にこなすようにしてはいるのだが








ある日、護衛対象が変わることとなった


理由などは知らないが、どちらにしろ俺には何の関係もない。弱い者を守り、弱い者を殺す

俺にとって護衛とはそういう仕事だ







護衛対象が変わって初日




「お散歩に行きたいのですけど」




新しい護衛対象が話しかけてきた


だが俺にとって、護衛対象が何を考え何をしたいかなどどうでもいい


それに

確実に護衛をするため、俺は唯一の通路口である扉の前に立っているが

わざわざ開けて危険を増やすのも面倒だ


弱い者のワガママを聞くほどの優しさなどない




俺が無視していると、諦めたのか護衛対象は窓の方へ向かった


外へ出れないならここから眺めようとしているのだろう


窓を開け、身を乗り出し、そして






落下した








「っ!?」



俺は激しく動揺した


他者から身を守るために護衛をつけるのに

本人が自ら命を投げ出すだなんて想像できるだろうか?



さすがの俺でも落ちきる前に追いつくことなどできない。

自ら死んだ場合も護衛失敗になってしまうのか?

そもそも俺の責任になるのか?


自分の頭を占めるのは護衛対象への心配ではなく、仕事を全うできないかもしれないことへの不安だ




どちらにしろ生死を確認しなければと思った瞬間、窓の下で大きな力が働くのを感じた


急いで窓の下を見ると、護衛対象が危なげもなく降り立っている

そしてそのまま庭の方へ歩き出してた



何が起こったのかわからず呆けてしまう



(自殺したわけでは...なかった、のか?)



どちらにしろ護衛対象が生きていることはわかった



なら仕事は失敗になっていない。


だが、これで油断して殺されては元も子もない。俺は全力で護衛対象の元へと向かった








次の日も、その次の日も


護衛対象は俺に散歩の旨を伝えたあと

あっちの窓からこっちの窓から抜け出すようになっていた



ある日、

窓を開けようとした瞬間に先回りして飛び降りを完全に防いでみた

鬼ごっこであれば負けないと安心した瞬間





「『聖女の祈り』」





消えた。



意味がよくわからない。



そもそも、そんなことができるなら最初から使えばよかったのだ。

それでも使わなかったのは、何かデメリットがあるからなのか、はたまた



(___俺に迷惑をかけないためなのか)



まぁ、理由など今は考えても仕方ないだろう

まずは護衛対象を探さなければならない


しかし、これは窓から降りるよりタチが悪い


なぜならどこへ向かったか全くわからないからだ




だが




(どうせあそこだろう)




護衛対象は、いつも同じ場所へ行く

なら今回もそこへ向かったのだろう





急ぎ庭につくと、護衛対象は俺の姿を見つけ

イタズラが成功した子供のように笑った




「っ!」



思えば、ずっとそばにいたにも関わらず護衛対象の顔を見たことがなかった気がした



(そうか、あんな顔をしていたのか)



その時初めて、俺は護衛対象、いや聖女の顔を見たのだった


完全にジェイン目線でしか喋ってないので補足が必要?かな?



自分を振り回すことができる→強い

という思考ですかね。今まで含めて、護衛対象の顔を認識したのは初めてだったりします

ジェインの両親はいつか出せるといいですね


シェリアが力を使わなかった理由は、ジェインが探し回るハメになるからです。そろそろ行く場所覚えたかな、という時期に力を使いました

うーむ、シェリアは悪役聖女やる気ないですね



次回もジェインsideです

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