表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/44

死獣神の慰安旅行(2)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の新たな物語。

 奏と合流後、龍は彼女にあれからの近況の変化を説明しながら、みんなと一緒にそのテーマパークに入園した。

 みんな思いっきり羽を伸ばして楽しんでいたが、雲雀と澪だけは、一時休戦して奏の動向を監視していた。


 この状況を見た宙や美夜が面白がらないわけがない。


「龍ぅ。モテモテだね~このこのぉ」


「まったく羨ましいぜ。そのモテっぷり、俺にも恵んでくれよ」

 2人からの執拗な絡みは、やられている龍からすれば気分がいいものではない。その後もしばらく嫌がっていると、それを聞きつけた奏が飛んできた。

 助けにきてくれた。そう期待していた彼だったが、


「聞いたよ龍。女をその気にさせるなんて、いつの間にそんな色男になったの? このこのぉ」

 その思いは他でもない彼女の手によって、無惨に砕け散ってしまった。


「で、実際のところ、どうなの?」


「どうって?」


「ちゃんと好きな子がいるのか? って聞いてんの。私が思うに、龍にはグイグイ引っ張ってくれる姉さん女房みたいなのが、相性的にいいと思うんだけどなぁ」

 奏にそう聞かれ、深く考えこんだ龍は、迷いながらも1人の女性を見つめる。


 その視線の先にいたのは、全員の予想に反し、人にぶつかって何度も頭を下げている柚。

 まさかの相手に、絡んでいた3人は驚きを隠せない。


「マジで?」


「あ、あくまで見た目ではって話だよ。それに、雲雀さんと澪さんも僕は……だから、正直決めかねてるんだ」

 頬を赤らめながら龍がそう答えたのを聞き、日頃のドジのせいで意外と知られていないが、柚がミスコン優勝候補レベルに美人なのを知っていた美夜は、彼が惚れて迷ってしまうのも納得だと頷けた。

 その一方で奏は、自身の豊満な胸を持ち上げながら、


(よりにもよって貧乳派か……あーぁ。胸には自信あったんだけどなぁ)

 と、密かに肩を落とす。

 それだけ奏としてはガッカリものだっただろうが、彼女とは対照的に陽気な宙は、龍の肩に腕をまわした。


「そっか……だとしたら、俺とお前は恋のライバルってことになるな」


「え? 黒田君も?」


「まぁな。あいつを見てると、なんかすっげー癒されるんだ。ま、そういうわけだから、龍。こっちだってネコとは長い付き合いなんだ。ぽっと出のお前なんかに負けるつもりはねぇぞ」

 宙からフレンドリーにライバル宣言をされた龍は、彼の熱さに圧されたものの頷き、その勝負に乗った。


 そんな話をしていると、普段学級委員をしている真美が、彼らを注意しにきた。


「あなた達。話が盛り上がるのはいいけど、遅れてるわよ。団体行動を忘れないで」


「出た! ガリ勉メガネ」

 宙と美夜に声を揃えてそう言われ、真美はムッと険しい顔をする。

 明らかに怒っている。そう思った龍と宙達は、これ以上真美の機嫌を損ねたら、ロクなことにならないと思い、謝ってから翔馬らの方へ急いで向かった。

 奏や龍の心が垣間見えたと思います。

 柚の心を射止めるのが誰になるかは、今後のお楽しみということで。

 ちなみに龍達は私服ですが、柚はうっかり全部洗濯されてしまっているらしく、学校指定のジャージで参加しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ