第1話 家族崩壊の準備
一部フィクション、一部ノンフィクションとして書いていきます。
中学一年生の秋、両親が離婚した。
原因は、両親のお互いの不倫だった。
小学六年生の秋、母は離れたネットゲームの仲間と通話ソフトを使ってグループ通話をよくしていた。
「有栖。代わる?」
「うん。」
私はたまに、母が少し用が出来たときなどに代わってもらって話していた。
通話相手はいつもお兄さん。ナゾナゾを出してもらってそれに答えるのが好きだった。
声はまぁ落ち着いた普通のお兄さんって感じ。
3月、お兄さんは家へ来た。
東日本大震災の直後だったので、3月ということだけは確かだ。
「よろしく。有栖、明。」
明というのは、私の弟。その日は、2つ年上の姉は居なかった。
しばらく家で母とゲームをしていた。いつもやっているオンラインゲームだった。夕方になると、有川はしゃぶしゃぶを作ってくれた。冷えていて、みかんが乗っていた。とてもおいしかった。
その後も何度か家へ来る事があったが、決まって父が不在の時だった。
しばらくすると泊まることが多くなった。
それも決まって、父が出張で不在のときだった。
そのお兄さんの名前は、有川修也といった。
ある日、自宅3階の寝室で母と有川が昼寝をしていると姉から聞いたので
お腹が空いた私は3階へあがった。
鍵がついているその部屋は、その日は掛かっていた。
「お母さーん。お腹すいたんだけど、ご飯は?」
その瞬間、ちょっと待てと焦ったような声とベルトの音、服の擦れる音がした。
あぁ____。そういうことだったんだ。
中学一年生の頃、私は大体のことを察した。




