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無職は転生してフリーターに進化した!  作者: 鋏と電灯
終章〜揺らめく世界〜
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夢幻の現世

 テラテッラのある日のこと


 シュヴは、静かに、死んだように、眠るモンドを見下ろす。


「そろそろ、一週間か……」


 いつもどうりに過ごし眠った、しかしいつになっても起きてこなかったので、揺さぶって起こしてみても起きない、何をしても起きなかった、そしてその日のうちにシュヴは夢に取り付く魔物ヴィスである『サキュバス』の仕業であることを感知した、しかしサキュバスは取り付いた夢にしかいない魔物ヴィス退治するには直接そのひとの夢の中に入らなければならない、その装置を作るのに一週間かかった。


「みんな準備はいいか? 」


 シュヴが装置をセッティングしたあと、そう聞く


「はい! この日のために三日徹夜しました! 」


 目の下にクマを作りったイブが搾り出すように答える


「ようやくです……」


 フラフラのスレイが揺らめくように答える


「う~」


 眠るのを限界までしなかったリリトほ死にそうな声を出す。


 夢の世界には、眠らなければ眠らないほど長く滞在できるため、みな長いあいだ徹夜していた


「よし行くぞ! 」


 シュヴがそう声をかけると


 みんな、一斉に寝っ転がり、しばらくしたあとスースーと寝息が聞こえるだけになった。


 

 モンドは学校で昼ごはんを食べていると


「なんだ今の……」

 

 一瞬だが、確実に何か、強烈な、世界が揺れるような違和感を感じた


「侵入者か……」


 いきなり目の前に現れた、見知らぬ老婆がそうつぶやいたのを聞いたのを最後にモンドの意識は途切れた。



 シュヴたちは、大きく高い石に囲まれた場所に立っている


「な、なんですか、ここ……? 」


 イブが不思議そうに辺りを見回していると


「ここは、モンドの夢の世界だ」


 シュヴはまっすぐ前、学校の方向を見つめる


「夢……ですか、にしても随分、不思議な光景……です」


 高い石にの建物をじっとスレイは見つめる


「ああ、あいつが元いた世界の光景だな」


 シュヴがそうつぶやくと


「え? どういう……? 」


 リリトが目を見開く


「うん、まあ、いいか、実はなあいつはテラテッラとは別の世界の住人だったんだ」


 シュヴは淡々と言う


「「え! ほんとですか!? 」」


 イブとスレイが全く同じタイミングと言葉で驚きの声を上げる


「まあ……な」


 シュヴは二人から顔を背けてしまう


「なんか……よくわかんないです」


 イブは頭をかきむしる


「まあ……そのことは後で考えましょう」


 スレイがそう言うと


「元の世界……の夢? を見ているのモンドは」


 リリトは難しい顔をする


「まあ、元の世界では、あんまりいい人生でなかったからな、その執着が夢に出て、サキュバスにつけこまれたんだろうな」


 空を見つめながらシュヴはそう言う


「ご主人様をいじめるなんて、悪い世界ですね」

 

 イブが睨みつけるように世界を見渡すと


「まあ、そう言うなって、モンドはたまたまこの世界に合わなかっただけだよ」


 シュヴが背伸びをしてイブの頭をポンと叩くと


「まあ、そうですね」


 イブは落ち着いた様子になった


「たぶんモンドはあそこに居るな……」


 シュヴはある高い石の建物に少し隠れている建物を指す


「あれは一体……」


 スレイが不思議そうな顔をすると


「ああ、あれは学校だな、勉強をする場所なんだ」


 シュヴが説明すると


「学校か……」


 イブがじっと学校を見つめる


「モンドの野郎をたたき起こしたら、テラテッラに通わせてもいいぞ? 」


 シュヴが優しい笑みでそう言うと


「え……でも」


 イブが遠慮するような態度になる


「まあ、楽しみにしていろ」


 シュヴはそう言って、誰ものっておらず、キーが指しぱっなしのキーがある軽のワゴンに乗り込む


「勝手に乗っていんですか? 」


 スレイがためらっていると


「こんなとこに、運転してくださいと言わんばかりに置いてあるんだ、きっとサキュバスからの案内状だろうな」


 シュヴがそう言うと


「あ、ここが夢の世界であることを忘れていました」


 照れた顔で、ハニカミながらスレイが助手席に乗り込む


 残った二人も後部座席に乗り込む


 しばらく走ると


 学校の前、校門にたどりついた


 そのまま車を降り徒歩で玄関に入ると


「お待ちしておりました」


 しゃがれた老婆の声が聞こえたかと思うと、世界から光が失われた


 

「ここは……」


 しばらく真っ暗になったああと全く違う所、椅子と机が大量にある部屋に、シュヴは立っていた。



 リリトは、いきなり置かれた状況を確認する、一面が砂だらけで、学校と呼ばれた建物が見える。


 イブとスレイは二人一緒で鉄かごに大量に入っているボール、いくつもの鉄の棒、白くて汚い硬い布団のような物、様々な物が煩雑に置かれた薄暗い場所に飛ばされた


「ここは……変なにおい」


 イブは異臭に顔をしかめていると


「たぶん……倉庫かなにかかな? 」


 スレイは辺りを見回しながらそう言う


「クックックック……お前たちにはここで自分と戦ってもらうよ」


 しゃがれた声が、はなばなれになったみんなの脳に響くと


 それぞれの目に、自分と同じ顔で、シュヴ以外は見たことのない、この学校の制服を着たものが、不敵な笑みを浮かべているのが映った。


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