月と目玉の写真
モンドはやかましい教室に入り、自分の席に座る。
「ようモンド! 今日もシュヴちゃんとラブラブ登校かい? 」
そう言って、モンドに馴れ馴れしく話しかけてきたのは、モンドの後ろの席の、気さくな友人だ。
「気さくな友人~、そうやってからからかうのはやめてくれよ~」
モンドが笑いながら嫌そうな顔をすると
「まったく、一緒に登校しただけでラブラブとは、色気づきすぎだ」
そう言って、モンドのモンドのもう一人の友人、真面目な友人はメガネをクイッと上げる
「え~、でも毎日一緒だぜ~、やっぱラブラブだろ~、にしてもいいなモンドは、シュヴちゃん結構人気なんだぜ」
気さくな友人は羨ましそうな目でモンドを見つめる
「え!? あいつ人気あったの? 」
モンドが素っ頓狂な声を出すと
「何だしらんのか、ディユーはその小さいながら、マラソンで優秀な成績を残し、学業も優秀なだけでなく、その引き締まった体とかわいい顔、姉御肌な性格もあって、学園でも五本の指に入るぐらいの人気の女子だぞ」
真面目な友人が自慢げに、語る
「なあ、お前って時々すんげ~真面目に女子のこと長々と語るよな、もしかしてムッツリ? 」
気さくな友人が、半分引いた顔でそう言うと
「な! ムッツリとは失礼な、俺は聞いた噂を自分なりの言葉でモンドに伝えただけだ」
顔を赤くして気さくな友人に真面目な友人がそう言う。
そんな感じで男三人で話していると
「お~い、モンドはいる? 」
リリトがモンドの教室に入ってきた
教室の雰囲気が一変する
モンドよりひとつ上の、リリトは運動も勉強もダメダメだが、とにかくその無邪気な性格と、無駄にすごい美貌、目が吸い込まれそうになるほどでかいオッパイがあり、噂にはうといモンドですら人気が高いことを知り、ファンクラブまであるほどだ
「なんですかリリト先輩? 」
立ち上がりなからモンドがリリトに向かってそう言うと
「ちょっと部活の話で個人的なことが聞きたくて」
リリトは艶のある声をだす
「あ、はい」
モンドがそう言うと
「ふふ」
妖艶でいたずらな笑みを浮かべたリリトはモンドの腕に抱きつく
クラスの男女の大半の黒く、剣のように刺す視線にさらされたモンドは
「まま、あっちで話を聞きます」
慌ててリリトを無理やり引っ張るように教室から出た。
「ふう~、みんなが見てる前でやめてくださいよ~」
モンドは疲れたような顔をする
「じゃあ、ふたりっきりならいいの? 」
きょとんとした顔をリリトはする
「ふ、ふたりっきりでもダメです! そんなことより用ってなんですか? 」
話題を変えるためにモンドが何か用か聞く
「あ、そうそう、はい部活の展示会に出す写真、モンドだけまだだよ」
リリトはそう言って、カメラが入ったカバンを渡してくる。
「どうもすいません」
軽く頭を下げたあと、カメラを貰う
「ふふ、いい評価貰ったらあたしがご褒美あ・げ・る」
艶かしい声で、モンドの耳元でそう囁くと、リリトはどこかに消えていってしまった
「何取ろうかな」
モンドはそうつぶやきながら教室に戻ると、チャイムが鳴った
授業も終わり、部活のため写真部が貸切にしたパソコン室に行くと、リリト、シュヴ、イブ、スレイとモンド以外の部員は全て揃っていた。
「あ、やっと来たな」
待ちくたびれた顔のシュヴがそう言った
「はいはい、今日は撮ってきた写真の印刷をします」
リリトは普段と違う凛とした声を出す
「お前以外はな」
シュヴが横目で小さくでもモンドに聞こえる声をでそう言う
「いいもんがなかっただけだ」
モンドがムッとした顔でそう言うと
「はいはい」
シュヴはそう言って手を振ったあと、パソコンをいじり、写真を印刷する
「なあ、イブとスレイはどんな写真撮ったの? 」
モンドが後輩二人にそう尋ねると
「あ、先輩、こんな感じです」
まず、スレイがパソコンを操作して写真を見せると、水と炎が綺麗に映った写真が見えた
炎と水という、相対する二つが美しく融合した、幻想的な写真だ
「うん、うまいな」
モンドは一年生に完全に先を越されているという、焦燥感に汗を流しながら、平静を装う
「そ、そんなことないです」
スレイは恥ずかしそうに、嬉しそうに顔を赤らめて笑った
「ボクのはこれですよ、先輩」
ムッとした表情のイブが、ちょんちょんとモンドの肩をつつく
「うん、どなんだ」
イブのパソコンには力強く走る馬の写真があった
後ろからという構図で馬の力強い蹴りが臨場感あふるる、パワフルな写真だ
「スレイとボクならどっちがうまいですか」
イブがそう言うと、スレイもモンドの方をじっと見てきた
「そ、そうだな~、どっちも同じぐらいうまいかな」
モンドはとりあえずそう言って、お茶を濁すと
「そうですか……」
納得いかないといった様子の顔でイブが口を尖らせる、スレイもイブと同じく納得いかない様子だった。
そうこうして時間は過ぎ、帰宅時間になり、各々家に帰り、夜になった
「はあ、どんな写真にしようか」
モンドはため息つきながら、窓を見ると月があったので
「これでいいや」
モンドはそうって、月をパシャリと何枚か取った、あと眠りにつく
人間の目玉のような美しい月だった。




