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魔王を倒したあとも、俺たちは友達でいられるのか?

作者:ヒオウギ
最終エピソード掲載日:2025/10/19
『魔王を倒したあとも、俺たちは友達でいられるのか?』

―友情は、戦いのあとにも生き続けるのか―

 魔王が死に、世界は平和を取り戻した。
 だが、英雄のいない平和は、こんなにも静かで、こんなにも退屈だった。

 魔法使いユリウスは、かつて勇者レオンとともに戦った仲間だ。
 無鉄砲で、子どもみたいに笑う男。
 魔王を討ったその夜、レオンは笑顔のまま倒れた。
 それから三ヶ月。
 世界は祝祭に沸いたが、ユリウスの心には、ひとつの問いだけが残っていた。

 ――戦いが終わったあとも、友情は生き続けるのだろうか。

 誰もいない辺境の村で、ユリウスは毎晩、焚き火の灯を見つめながら手紙を書く。
 宛先は、もうこの世にいない友。
 それでもペンを止められないのは、信じているからだ。
 レオンが言っていた――「言葉にも、魔法はある」と。

 手紙に綴られるのは、旅の記憶と、語り合った夢と、言えなかった言葉たち。
 焚き火の温もり、剣の光、笑い声の残響。
 そのすべてが、ユリウスの中で“まだ生きている”ようだった。

 そんなある朝、玄関先に一通の封筒が届く。
 差出人は――死んだはずのレオン。
 封を開けると、そこにはたった一行だけ。

 > 「また一緒に旅をしよう。」

 奇跡か、幻か、それとも友情という名の魔法なのか。
 ユリウスは迷いながらも、旅支度を始める。
 行き先はわからない。ただ、再び焚き火を囲むために。

 燃え尽きたと思っていた友情が、再び灯る。
 これは、戦いのあとに残された者が“もう一度、生きる”ための物語。
 そして、炎のように消えずに続く――ひとつの約束の物語。
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