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エピローグ
数日後。
東京。
街は少しずつ日常を取り戻し始めていた。
道路の補修工事。
撤去される瓦礫。
ニュースでは原因不明の大規模事故として連日報道されていた。
専門家。
評論家。
誰もが好き勝手なことを言っている。
だが。
真実を知る者はいない。
火星。
空間転移。
人工機械生命体。
あの日起きたことを知っている者は、ほとんどいなかった。
「はあ……」
ベンチ。
恭子はぐったりしていた。
ジュース片手。
背もたれに身体を預ける。
青空。
平和。
静かだった。
「しばらく宇宙関係は勘弁してほしい……」
そう呟きながら空を見上げる。
数日前。
東京を巻き込んだ戦い。
あれが嘘みたいだった。
その頃。
東京某所。
高層ビル屋上。
一人の人影が街を見下ろしていた。
風がコートを揺らす。
手元。
小型端末。
画面には記録映像が映し出されていた。
空間転移。
エルザーレ。
レイクローディ。
そして。
恭子。
映像が止まる。
画面には恭子の姿。
「……なるほど」
小さく呟いた。
「火星文明。人工機械生命体。空間転移。時間認識制御技術。全て実在だったか」
少し笑う。
「長かった」
人影は空を見上げる。
青い空。
「やっと見つけた」
そして。
静かに端末を閉じた。
「次は君の番だ」




