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日常~自宅で帰れば~

「…………」

 第四層は根宮ねみや家の右門うもんの前に立ち、風が肌をでるを感じて居た。汗濡れし背中は寒さに冷え、月明かりが夢見せようてする。

 ――ゴゴゴゴゴ……。

 地響きがして振り返れば、厚みのある板を合わせて作られた重い扉が開く所だった。門の先には客を迎える庭で小さな明かりが並び、道を照らしてくれた。

 ――ねむ。

 自転車はいつもの場所に施錠して置き、かごに入れっぱなしだった袋を忘れず手に持つ。母親にお待たせて言い横並びては、敷石の上を歩いて行く。

「これ、おばあちゃんからです」

「あら、たくさんね。礼は言った?」

「うん、もちろん!」

「じゃ、やることをやっておいで」

 日本式の寝殿造りが基になってる住まいは北対屋きたのたいのやが玄関となっており、渡殿わたどのはガラス張りの廊下を行けば二階のある家だ。

 ――んっしょ、んっしょっと!

 階段を上がるも脚力の無さに苦笑した。手でひざつかみ押さないと、次へ足を着けられないってね思った。少し休みてはすぐに歩く。

「ふぅ……」

 自分の部屋のドアを開けて入ると自動で電気が点き、奥の窓の先に南の町が見える。背負っていたかばんを下ろし机上のデジタル時計をちらりと見た。

 ――六時十分。

 僕は棚に寄りてはブレザーを脱ぎ、次にベルトを外してズボンを脱ぐ。黒色の専用ハンガーに掛けるやネクタイも取ってぶら下げ、厚手の衣類を身に付けた。

「ハァ……」

 背中からベッドに大の字で倒れ込み、白い明かりを見ては疲れたなと思う。体を起こしてパジャマなど抱え、一階の浴室に向かう。つまみを回してかぎを掛け、脱衣しては体を先に洗って湯船に浸かった。緑玉石エメラルド色のバスクリンは森林の香りがしてとても、目や心が休まるから好むんだ。

 ――ふぃ~。

 今日は本当にいろんなことがあったなと、脚から肩までの張りがほぐれていくのを感じながら息を漏らす。天井を仰ぎ目を閉じれば、過去へと記憶を駆ける。

 ――出るか。

 思いてはまぶたをゆっくりと上げ、かすみを払うように勢い良く立つ。湿々(しめじめ)とした空気がまとわり付き、たまらず逃げした。全身をき、下着などを着て穿き、洗濯機を動かした。

 ――終わるまで、二十六分。

 水が注ぎ込まれる音を聞きつつ頭に留め置いて、汗を拭くタオルを持ちダイニングへ向かう。戸を右に引き開けたら匂いがして、食卓の上に料理が並んでた。

「風呂、上がりました」

「晩ごはんにしましょ、席に着いてね」

 母親はエプロンを外すや向かいに座り、麦茶をコップに注いでくれた。手を合わせて頂きますしたらはしを持ち、会話と共に食べ進める。

「事故にならなくて良かったわね」

「反省しています、急がないで止まるべきは止まります」

 帰路であったことや学校であったことを振り返り、評価や意見を聞きては明日へ繋げるようにする。食事を終え片付けが済んだら、自室に戻って椅子に座る。

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