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第54話
とある平原。優しく風が吹きつけて地面の草を揺らす。
「さて、先ずはここからじゃな」
ハルシウスが前に歩くと一面に砂漠が広がる。遠くに瓦礫としてぽつんと残る魔王城を見ると、口角を上げてかっかっかと笑う。
ルミオとルミナリスもやってきて横に立つと砂漠を見る。
「久しぶりに戻ってきましたね。なにかあると良いですが……」
槍の刻印は長年の傷こそついているものの、手入れが施されていて埃は微塵もみられない。ルミオが心配そうな顔をする一方でハルシウスは澄んだ笑顔を崩さないで答える。
「無いなら無いでそのまま西に行けばいい」
「……しかし本気なのか? 相当険しいと思うぞ」
「あほう、わしはお主の村の長らと共に半分は達成できたのじゃ。少しくらい広くなった所でたやすいわ」
ダークネスロッドを突き出す。光が一面の地面を破壊して砂漠へと降りる道ができあがる。
「さあゆくぞ、この大地全てを『魔界』に染めようではないか!!」




