四人目を探せ-1
佐倉さんの休みは土日祝日。僕の休みは基本平日。
佐倉さんと司さんは二人で出かけたりしているようだけど、僕はたまにしか司さんと会っていない。
で、月に一度程度、僕が土曜に休みその日は3人で会う。
今日は3人で会う日だ。
待ち合わせはS駅。
僕が一番初めにつき、次に司さん、そして佐倉さんが来た。
「さて深山君。今日はやりたいことがあるんだ」
来るなり佐倉さんがそう言い、携帯を取り出した。
そして隠し撮りらしき写真を見せてくる。
「この二人。司さんが言うには異世界転生者なんだけど、どう?」
一枚目は50代くらいの男性、もう一枚は20代の男性。
「どう・・・と言われても・・・???」
「ステータス見てよ。元勇者かどうか」
あ、美優さんの。
「すいません。写真ではステータス見えないんです・・・
生身の人じゃないと・・・」
「・・・・・」
佐倉さんが黙り込む。
「・・・すいません・・・」
いや、僕は何も悪くないはずだけど・・・つい謝ってしまった・・・
「写真ではステータスが見えないのですか?」
司さんが言う。
「ええ。写真とか動画では見えないんです。
TVもYouTubeもだめです。本人が目の前にいないと」
「そうなんですね。それでは仕方がないですね。
佐倉、本人のところへ行きましょう」
司さん、しばらく会わないうちに自動音声みたいな話し方になってる・・・
どうしてこうなった・・・
佐倉さんの指導が気になる・・・
けど聞いたら負けだ。
「本人のところ・・・?」
「そう。後を付けて家を確認したんだ。
こっちの人だけだけどね」
50代の男性の写真を見せながら佐倉さんがそういう。
「えぇ~・・・後付けたって・・・・・」
ドン引きの僕の手を引いて、佐倉さんは改札へ向かって歩き出した。
「交通系ICカードにチャージはしてありますか?」
司さんの問いかけに僕は、カードの残りがいくらくらいだったか答える。
「それなら大丈夫です」
目的地に着いたようで、改札を出る。
僕は初めて降りる駅だった。
駅前はそれなりに栄えているけれど、少し歩くと住宅街になっているようだ。
都内に通勤するにはよさそうな立地だ。
二人が一軒の家の前で止まる。
「平岡」と表札が出ている。
ここが目的の家らしい。
「どうするんですか?休みだからって出かけるとは限らないじゃないですか」
僕が文句を言う。
「まぁそうだね。気長に待とうよ」
「こんな何もないところで!?
不審者以外の何物でもないですよ!」
怪しすぎる3人組だよ・・・家から出てくるのを待つつもりなんだろうか・・・
「少し離れたマンションの入り口にベンチがあるので、そこで座って待ちましょう。
ジュースでも飲みながら話していれば、それほどおかしくは見られないと思います」
司さんの言葉に僕は大きくため息をついた。




