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魔法少女♡デリシャスチャーミー

 この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・玩具・お菓子・名称等は架空の物であり、実在のものとは関係ありません。



 部屋を明るくして、離れて観てね♡




「総帥マンプクダー様。東の制圧にはあと少し時間がかかります」


 悪の集団――ハラヘリマクリ団。


 その幹部が総帥マンプクダーへ報告をしていた。


「うむ、概ね計画通りに進んでいるな」


 幹部は一旦黙って、深呼吸をして次の報告をした。


「・・・西の拠点ですが」


 総帥マンプクダーは幹部の様子から何かを悟ったようだ。


「何かあったのか?」


「申し上げにくいのですが・・・」


「申してみよ」


「はい。 西の拠点が魔法少女デリシャスチャーミーに壊滅させられました」


 総帥マンプクダーは握っていた杖を落とした。


   *


 総帥が報告を受ける少し前。


 ――西の拠点。


「全員揃っているな?」


 幹部の一人が戦闘員の前に立ち全員を見渡す。


 戦闘員達は直立不動で手を上げ何時もの言葉を口にする。


『グー!』


「よし、これより本日のターゲット、マルバツ商店街の襲撃だ! 箒とちり取りを持てい! お年寄り達には優しくするんだぞ! ゴミは持ち帰るんだぞ! よし、気を引き締めて行け!」


『グー!』


 その時、シャッターが蹴破られ、黒い影が大きな声を上げた。


『貴方たちの悪事もここまでよ! このチャーミーがやっつけちゃうんだから』


 幹部は悔しそうに叫んだ!


「デリシャスチャーミー!!!」


   *


「ホールケーキ! ついに私たちのお菓子が出たんだよ!」


「やったねチャーミー! このお菓子は体にとっても必要な成分がい~っぱい入ってるんだ!」


「それなら子供達にも安心だね!」


「うん! 僕も食べようか・・・ってもうない!」


「もいみーめ(おいしーね)♪」


「チャーミー酷いよ!」


『おいしいバランス栄養満点チョコチップ! 新発売!』


 モミアゲせ~いか♪


    *


 ここが悪の組織の根城ね。


「悪いやつは許せないわ!」


 建物と言えば聞こえがいいが、今にも崩れそうな、ボロボロの倉庫の前に一人の少女が立っていた。


 その肩には小さなマスコットを乗せて。


 マスコットは小さなネズミのような、可愛らしい姿で女の子に声をかけた。


「チャーミー、ついに奴らのアジトに辿り着いたね」


 チャーミーと呼ばれた女の子はマスコットのネズミに話しかけた。


「うん! ホールケーキが頑張ってくれたんだもん! ここからは私が頑張る番よ!」


 ホールケーキと呼ばれたネズミは嬉しそうに頭をチャーミーの頬に擦り付けた。


「よし! 変身するんだチャーミー!」


「うん!」


 女の子は鞄からお箸を取り出し、呪文を唱えた。


「クシイオ ネタキデ デリーシャス!」


 まばゆい光に包まれて、チャーミーの体に光が集約されていく。


 その光が魔法少女のドレス衣装へと替わり、髪の毛の色が茶色から桃色へと着色されていく。


 左腕にはお皿の盾が取り付けられ、右手には大きなハートが先端に付いたお箸が握られた。


 光が拡散して、変身したチャーミーが姿を現した。


「魔法少女デリシャスチャーミー! ただいま、お呼ばれされちゃいます♪」


 キャピーンと変身完了ポーズをとった。


 チャーミーは倉庫のシャッターを蹴破り勇ましく語った。


「貴方たちの悪事もここまでよ! このチャーミーがやっつけちゃうんだから」


 敵の幹部が悔しそうに吠えた。


「デリシャスチャーミー!!!!」


 チャーミーの姿を見た戦闘員達は、一目散にロッカールームに駆け込んでいく。


「俺たちの昼飯を死守しろ! 決して食われるなよ!」


『グーッ!』


 何時もより、気合いの入った戦闘員のかけ声。


「そんな事をしてもムダなんだから!」


 デリシャスチャーミーはお箸ロッドを両手で回してから空中に投げるとフォークロッドへ姿を変えた。


「無駄よ! あなたのおかずをイタダキマス♪」


 その言葉が発せられると、戦闘員のお弁当箱の中のあらゆるおかずがデリシャスチャーミーのフォークロッドへ吸い込まれていく。


「俺の大事なおかずが!」


「この肉は死守――! ちくしょう! 奪われた!」


「奪われるくらいならここでひと思いに! 畜生! 口に入れる前に奪われちまった!」


 あちこちでおかずが消えていく。


 そのたびに、デリシャスチャーミーの口がもごもご動いている。


 そして飲み込む音――。


 ごっくん♪


「おいしかったよ♪ 次いくよ!」


 デリシャスチャーミーはフォークロッドを両手で叩くと、元のお箸ロッドへ変わっていく。


「まとめていくよー♪ デリシャ~スクプンマ~♪」


 七色の光が降り注ぎ、拠点にある全ての食材が今、デリシャスチャーミーの胃袋の中へと納められていく。

「まんぷく♪ まんぷく♪」


 デリシャスチャーミーは満足そうにお腹をさすっている。


「ちくしょう! やられた!」


「拠点の備蓄がもうありません!」


「・・・ここまでか」


 ハラヘリマクリ団は地面に手をつき項垂れるしかなかった。


 デリシャスチャーミーは辺りを見て、立ち上がる戦闘員がいないことを確認した。


「悪は滅びたわ♪ みんなの心もデリーシャス♪」


 一回転して決めポーズをとるデリシャスチャーミーはその場から走り去っていった。


「畜生! 今回もやられた!」


「この支部は・・・お終いだ・・・」


「今に見ておれ! デリシャスチャーミー!!」


 幹部だけは悔し涙を流しながら地面に拳を叩き付けていた。


    *


「クシイオ ネタキデ デリーシャス!」


「魔法少女♡デリシャスチャーミー変身お箸ロッドであなたもチャーミーになっちゃおう♡」


「お箸ロッドをくるくる回すと変身呪文を喋りながら七色に光るんだよ! これであなたもチャーミーよ♪」


「今すぐおもちゃやさんへゴーだよ!」


「魔法少女♡デリシャスチャーミー変身お箸ロッド! 新発売!」


 *お皿シールドは別売りです。


 おもちゃはジャン君♪


 ジャンクなおもちゃ♪


 チャン♪




 次回予告


 ハラヘリマクリ団の猛攻も一段と厳しくなっていく!


「チャーミー! あれは! あれにはどう対抗するんだ!」


 叫ぶホールケーキ!


 チャーミーのお箸、フォークロッドが効かない相手とは!


 次回、魔法少女♡デリシャスチャーミー。


 チャーミーピンチ!? 新たな力! スプーンロッド!


 みんなも一緒に、デリシャ~スクプンマ~♪




魔法少女♡デリシャスチャーミー 

  おわり。

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