表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者が来ないので暇つぶしに太陽系を魔改造してみた ~圧倒的な力と財力で子供たちを育て上げたら、いつの間にか銀河の管理者になっていました~  作者: さらん
銀河諸国編 ~武力も知略も通じない独裁者~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/44

『服従』

いつも読んでいただき、ありがとうございます。

本日も更新しました。



第七十一章:高みの見物人 —— 『銀河秩序評議会コスモス・ユニオン


銀河の中心、白色矮星の輝きに包まれた人工惑星『サンクチュアリ』。


そこは、銀河系の主要な知的生命体が加盟する『銀河秩序評議会』の本部である。

円卓を囲むのは、光り輝く高次元生命体や、脳だけで構成された賢者など、見るからに「我々は賢い」というオーラを出している7人の最高評議員たち。


彼らの目の前には、地球周辺のモニター映像が浮かんでいた。

そこには、ゾルグ艦隊が一瞬で鉄屑にされ、その後、ウイルス兵器が健康ブームを引き起こしている様が映し出されていた。


1. 危険度判定:カテゴリー「特異点」

「……異常だ」

議長である純エネルギー生命体が、重々しく告げる。


「たった一つの恒星系が、周辺諸国の武力を無力化し、経済を支配し、文化的に侵食している。

これは『進化』ではない。『汚染』だ」

彼らが恐れたのは、地球の軍事力ではない。

ゾルグ帝国のような戦闘種族が、温泉に入って骨抜きにされ、牙を抜かれている現状だ。


「このままでは、銀河の『多様性』が失われ、全てが『地球色ニホン』に染まってしまう。

秩序を守るため、あの星系を隔離しなければならない」

彼らの決定は、戦争(War)ではなかった。

より残酷で、静かなる「封鎖(Quarantine)」である。



第七十二章:見えない檻 —— 『事象断絶フィールド』


翌日。


地球のリゾートでバカンスを楽しんでいた異星人観光客たちが、空を見上げて騒ぎ出した。


「おい、星が見えないぞ!?」

「ワープゲートが開かない! 帰れないじゃないか!」

太陽系全体が、突如として見えない「膜」に覆われていた。

物理的な壁ではない。空間そのものが断裂しており、光も、電波も、ワープ航法さえも遮断されている。


1. 銀河からの「村八分」

帝都・皇帝指令室。


湊は、外部との通信が完全に途絶えたコンソールを叩いていた。


「……なるほど。兵糧攻めか」

評議会からの最後通告が、わずかな隙間を通して届いた。


『地球帝国よ。貴国を「銀河指定・危険汚染区域」に認定した。

貴国が持つ危険な技術(不死、物質変換)を放棄し、武装解除に応じるまで、このフィールドは解除されない。

そこでおとなしく干からびるがいい』

物流が止まる。

観光客が入ってこない。


外宇宙のレオやソフィ、カナタとの連絡も取れない。

これは、交易で成り立っていた今の地球経済にとって、致命的な打撃……

……かと思われた。


2. 独裁者の逆鱗

しかし、湊が怒った理由はそこではなかった。


「……おい、玲奈」

「はい、陛下」

「今週届くはずだった、アンドロメダ星雲産の『最高級茶葉』はどうなった?」

「……物流が止まりましたので、届きません」


ガチャン!

湊が持っていたカップが床で砕け散った。


「私のティータイムを邪魔するだと?

秩序だか何だか知らんが……絶対に許さん」

湊にとって、国家存亡の危機よりも、自分の嗜好品が届かないことの方が遥かに重大な罪だった。



第七十三章:権威へのカウンター —— 『システム管理者権限』


評議会は、高を括っていた。

太陽系はエネルギー自給率が高いとはいえ、情報と物流を遮断されれば、数年で内部から腐るだろうと。


だが、彼らは致命的な見落としをしていた。

彼らが「秩序の拠り所」としている存在が、すでに誰の手に落ちているかを。


1. 評議会への「逆・招集状」

数時間後。


『サンクチュアリ』の円卓会議室に、突然、巨大なホログラムが出現した。

警備システムを無視して割り込んできたのは、不機嫌そうに腕を組んだ神楽坂湊だった。


「な、なんだ貴様は!? ここをどこだと思っている!」

議長が叫ぶ。


『挨拶は省略する。お前たちか? 私の茶葉を止めたのは』

「茶葉だと……? 我々は銀河の秩序のために……」

『黙れ。貴様らが言う「秩序」とは何だ?

この宇宙の法則を守ることか? エントロピーの増大を防ぐことか?』

「そ、そうだ! 我々はその守護者であり……」

湊は、冷酷な笑みを浮かべた。


『ならば、後ろを見てみろ』


2. 真の守護者の「裏切り」

評議員たちが振り返ると、会議室の壁を突き破り、無数の『銀河の正八面体(調停者)』が侵入してきていた。


かつて湊が戦い、手懐けた宇宙の免疫システムだ。


「なっ……『調停者』!? なぜここに!?

彼らは宇宙の危機にしか動かないはず……!」

『そうだ。彼らは危機に反応した。

「お前たち評議会が、エネルギー生産源(地球)を不当に封鎖し、宇宙の寿命を縮めようとしている」という危機にな』

湊は、以前『調停者』に書き込んだ「パラドックス(地球=宇宙の寿命を延ばす機関)」を最大限に利用したのだ。


その定義に従えば、地球を封鎖する評議会こそが、「宇宙にとっての害悪ウイルス」となる。


3. 権威の失墜

調停者たちは、赤い光(消去モード)を放ちながら、評議員たちに照準を合わせた。


『Target: Cosmos Union. Status: Error. Action: Eliminate.』


「ひ、ひいいいッ! 待て! 我々は秩序の守り手だぞ!?」

「システムが狂っている! 誰か止めろ!」

湊はモニター越しに告げる。


『システムは正常だ。狂っているのは、古い権威にしがみつくお前たちの頭だ。

……さあ、選べ。

今すぐ封鎖を解いて、私の茶葉を持って土下座しに来るか。

それとも、宇宙の塵となって秩序の一部になるか』



第七十四章:新たな加盟国(支配者)

数時間後。


太陽系を覆っていたフィールドは消滅した。

そして、帝都の宇宙港には、銀河最高評議会の白い宇宙船が着陸した。


タラップから降りてきたのは、プライドを粉々に砕かれた7人の賢者たち。

彼らの手には、最高級の茶葉と、『銀河秩序評議会・最高顧問』への就任要請書が握られていた。


「よ、よくぞ参られた……地球の王よ……」

「我々の負けだ……貴国を、評議会の筆頭理事国として迎え入れる……」

湊は、受け取った茶葉の香りを確かめ、満足げに頷いた。


「最初からそうすればいいのだ。

秩序を守りたいなら、私の下につけ。私がルールだ」


こうして、「第3勢力」である銀河秩序評議会すらも、湊のティータイムを邪魔した罪で恫喝され、実質的な下部組織へと成り下がった。

地球帝国は、名実ともに**「銀河の法律」**すらも支配下に置いたのである。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

もし「面白い」「続きが読みたい」と思っていただけましたら、

下にある【☆☆☆☆☆】マークから、評価ポイントを入れていただけると執筆の励みになります。

ブックマークもぜひよろしくお願いします!

次回は明日20:10に更新予定です。

次の話:『虚偽』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ