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未定  作者: 大倉
争奪の世、三千世界
97/108

最終ラウンド、出し惜しみは無しで。 

――――

法則が四本の槍を生成する。

其れが刀を握りしめる。

――――


「【原書:地(ゲブ)】」


――――

法則を中心に地面が隆起し、天を衝くような高さの山が出来上がった。

――――


こーれ駆け上がるのか……ま行けるか。


「【原書:海(ポセイドン)】」


――――

山の上から大量の水が流れ出す。

――――


…一気に行こうか。


――――

地面を踏み込み、光の速度で跳躍して流れ出た水を抜ける。


それを見た法則は四本の内一本、黒い槍を構え、

――――


「黒」


――――

投げた。

――――


吸われぇっ!?


――――

地面に突き刺さった槍は、そこにブラックホールを生成し、光になっていた其れはそちらに引き寄せられた。

――――


「「空間」!」


――――

ブラックホールの重力を遮断し、再び隆起した地面に取り付いて、更に駆け上がる。

――――


…能力を槍として、または槍を介して発動してるのか。また変な事される前に急げ急げ、


「「時間」」


――――

ぐねぐねと姿を変え続ける地面を駆け上がっていく。

――――


「赤」


――――

赤い槍が其れへと投げられる。

――――


赤…帯か?


――――

槍を刀で受ける。

――――



――――

槍自体は貫通していないが、刀をすり抜けて赤い帯が其れの眼前に現れる。

――――


こういうのは当たっても碌な事にならん、


「「運命」」!


――――

賽子は(1)を出す。


槍はブラックホールの重力に吸われ、刀から離れた事で帯も同じように離れていった。

――――


「【原書:炎(プロメテウス)】」


――――

急激に空気の温度が上がる。

――――


熱とかは多分大丈夫……いや大丈夫じゃないか?「不滅」が弱まってる以上、適用範囲が原子(最小単位)突破して適用されてない可能性もあるし……まあ「時間」と「空間」を緩めて発動してるし、少しの間は大丈夫だろ。


――――

再び深く踏み込み、光速で距離を詰める。


其れが再び着地した所に、白い槍が投げられる。

――――


白、


「夜!」


――――

槍が刺さった所から放出された無数の瓦礫を、斬撃で相殺する。

――――


「光」!


――――

再び駆け抜ける。

――――

◇◆


うーん止められないか。なら次行こう。


――――

法則の掌に浮かんでいた小さな恒星が、急速に膨張、そして収縮を始める。

――――


「時間」緩めて極力食らわないようにしてる……となると、ある程度は効くのかな?


「頑張ってね~」


――――

収縮し切った極小の点が、法則の手を離れて落下していく。

――――

◆◇


…あれやばい。


――――

其れは第六感を手放したとは言え、経験則や純粋な直観等は未だ健在である。


故に、極小ながら致命的なそれを見逃さなかった。

――――


「運命」は論外「時間」強めて「光」で抜ける!


――――

其れと法則以外の時間が殆ど止まり、其れは光になって駆け抜ける。

――――


2、1…


――――

時間が再び動き出し、其れのすぐ後ろでは衝撃波と共に色み掛かった雲が広がっていく。

――――


「夜!」


――――

しかし、斬撃が爆風を切り裂いた事で、其れに衝撃は届かなかった。

――――

◇◆


おー、よく捌けたねえあれ。でも「時間」の効果切れたんじゃない?


――――

法則が赤と黒の槍を投げる。

――――

◆◇


赤と黒!


――――

先に黒が地面に刺さり、ブラックホールが生成される。

――――


「「空間」!」


――――

重力を遮断しつつ、再び光速で突破する。

――――

◇◆


登り切られた!


――――

隆起した地面の頂上に座する法則の眼は、眼前に現れた其れを捉えた。

――――

◆◇


ここからが正念場だ!


「夜!」


――――

白い斬撃が法則へ飛ぶ。

――――


「【原書:死(イザナミ)】」


――――

が、斬撃が朽ち果てた事で法則には届かなかった。

――――


「そこまで無茶苦茶やってんだ、大なり小なり制約はあるんじゃないのか!?」

「僕を(なに)だと思ってるんだい?!」

「…まあそうだろうなとは思ったよ!ステラ!」


――――

無数の剣が法則へ飛ぶ。


法則はそれを黒い槍で吸い込んだが、その隙に其れが法則の数歩先まで距離を詰めた。

――――


「現実」と「法則」は行ける「光」も残した「時間」と「空間」も数秒で終わる!


――――

「光」で法則へと飛び出し…

――――


ギィン!


――――

…其れの刀と法則の蒼い槍が衝突する。

――――


「それも他のと同じか?」

「ご明察。蒼は流れを作るんだ。」


――――

空間でも重力でも無い、けれど抗えない物に其れが巻き込まれる。

――――


…攻撃性能を捨てて広域に、そしてさざ波を立てるように……


「――夜!」


――――

斬撃としてではなく衝撃波として、法則無視が乗った魔力が飛ぶ。

――――


…崩されてない、動ける。リキャストも上がった、行ける!


◇◆


…蒼が解除された、今の魔力のせいか。


――――

赤い槍を構え、再び其れと競る。

――――

◆◇


こいつが人型を取っている以上、致命的な部位は同じのはずだ。


仮にそうじゃなくてもリキャストは終わったんだ、どうにでもなる!


――――

赤い帯を斬撃で切り分け詰めた事で、両者の距離は零にまで縮まる。

――――


◇◆ ◆◇


ここが天王山だ!


「【天地開闢】」

「「時間」」


――――

両者の間に、膨張寸前かつ超高温の宇宙が生成される。

法則の内部時間が遅延される。

――――


「「法則」「現実」」


――――

生成された膨張寸前の宇宙は、二つの力によって急速に冷やされ、そのエネルギーは――

――――


「「空間」」


――――

法則が其れにやろうとしたように、法則へと向けられた。

――――

【天地開闢】:ビックバン

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