休暇:三日目
「楓さん知ってます?西のほうのレイダー一派が掃討されたって話。」
「…話ぐらいは。」
「えーっと名前何でしたっけ……」
「竜騎士?」
「それですそれ。魔物使役してくるタイプのレイダーで、西の方で覇権取ってたんでしたっけ?」
「…俺も何度か戦った事あるけど、魔物の攻撃とレイダー共の数が大変だったかな。よく壊滅させられたね。」
「……これ噂なんですけど、一人だか二人だかで掃討したらしいっすよ。」
「二人…ねえ。」
「…もしかして楓さん、その人達について心当たりがあるんすか?」
「いや無い。」
「そうっすか……」
「…そういえば、去年会った時より酒進んでないっすね。何かあったんすか?」
「……飲みすぎると怒られるから。」
「あー、噂の。」
「…顔色とか雰囲気とか良くなったのはそのお陰なんすかね。」
「……前の僕ってどんな感じだった?」
「…業火すかね?俺としては、今の楓さんの方がとっつきやすくて好きっすよ。」
「俺はここらで切り上げるよ。また半年…か来年。」
「お疲れさましたー。」
――――――――
「お疲れ様~、ケガとかしてない?」
「大丈夫、無傷無傷。」
「久しぶりに刀を握った感想は?」
「素手よりはいいかな。殴る蹴るだと結構怪我多かったし。」
「ところでその枝は?」
「世界の外側にいる奴の一部。折れてる訳じゃないから動くぞ。」
「…わほんとだ。枝なのにうねうね動くんだね。」
「私達は何をどうやってもこいつのいる場所には行けないが、こいつが私達の所に来るのは自由らしい。という訳で外側とこいつ自身について取り調べ兼調査中だ。」
「へー。今も何か話してるの?」
「まあな。」
「………私じゃ何言ってるのかわかんないや。」
「今はこいつの目的について聞き終わった所だ。聴くか?」
「教えて~」
「こいつらの目的は神権を吸収して、より上へ上へと枝葉を伸ばす……そこらの植物と変わらない行動原理だ。」
「……随分とシンプルだね。」
「その枝から落ちた葉がこの世界。でもって、その落ちた葉から栄養を抜き取ってまた育つんだと。」
「その説明だけ聞くとただの植物って感じしかしないけど……」
「基本的にはその認識でいいと思う。違いは規模ぐらいかな。」
「……まあつまり、私達はこいつにとって必要かつ不要なものなんだと。」
「もしかして、他にもこういう世界があったりするのかな。」
「あるんじゃないか?私達はそれを確認も干渉も出来ないが。」
「そういえば、渚ちゃんちょっと大人びてきたね。」
「…15だか17だかで止まってたはずだが、年取るようになったのかもしれないな。」
「かく言う唯も大人びて来たんじゃないか?」
「年取らない理由無くなったからね~」
「……付き合わせて悪いな。」
「何度も言ってるけど、私は好きで渚ちゃんに着いて行ってるの。これ以上はしつこいよ。」
「…分かった、もう言わないよ。」
「…よし、そろそろ次行こうか。」
「次の区は…「哀願」ってレイダーがいるね。」
「じゃ行ってくる。」
という訳で終わりです
ここまで読んでいただきありがとうございました
また気が向いたら何か書くつもりです




