加護の効果
「う・・・うう・・・ひどい、もうお婿にいけない・・・」
「はぁ~~~すっきりしたあ。ちょっと、幸太郎、
なにいつまでもメソメソしてんのよ・・・初めてでもあるまいに・・・」
「初めてですよ! 太陽神の加護なんかもらったのは!」そりゃそーだ
「まあまあ、役にたつからさ。機嫌直してよ。はい、お茶」
「うう・・・。それで太陽神の加護って、どんな役に立つんですか・・・?」
「すごいのよ! えっへん! あたしの加護により健康になるわ!
生水飲んでもお腹こわさなくなるの!」
「そ、それは旅には役に立ちそうですね」
「他にも『状態異常無効』とか『詠唱不要』の効果もあるわね!」
「おお、なんかファンタジーっぽいのが出てきましたね。
・・・『詠唱不要』? それってもしかして魔法を使うときに必要な呪文が
いらなくなるってことですか?」
「そうよ。魔法を使うときに下らない寝言をブツブツ言う必要が無くなるの」
ひでーことをさらっと言った。
「ネクロマンサーの魔法も呪文が不必要になるんですか? あ、それより、
そもそもネクロマンサーの『成仏』って魔法は簡単なんですか?
詠唱が不要になっても使用するのが難しかったら・・・」
「それは大丈夫。元々『成仏』はネクロマンサーの一番基本的な魔法だけど
あんたの場合は特別製。魔法ではなくてスキルに改造しておいてあげたわ」
「スキル?」
「そ。簡単に言うと、魔力を消費して効果を発揮するのが魔法。
スキルは魔力を消費せずに効果を発揮するものよ。
あんたがさまよう亡者を成仏させようとしたら、
『魔力が足りないので成仏が使えません』ってことは避けたいからね」
確かに一日数回しか使えないようでは本末転倒。
「そうね。そろそろ必要な魔法とスキルを渡さないとね・・・」
アステラは四つん這いになって冷蔵庫のほうへ、
のそのそと歩いた。パンツ見えてます。
幸太郎は再び合掌した。
(ごっつあんです!!) キリリッ
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