近くて遠い、私の恋
ま、蒼井が浮気しようがしまいがどうでもいい。
えっと・・・今日は、あ‼
雑誌の発売日だ〜‼
買わなきゃ〜
ん⁇待てよ⁇
なぜ恋愛に興味のない私が少女マンガなんか見ているんだ。
確かに恋愛マンガは、面白い。
しかし、こんな恋をしたいとは思いもしない。
なんとかケリを付けよう。
蒼井にしっかり伝えなくちゃな・・・
別れようと。
次の日、私は蒼井を呼び出して話した。
「ねぇ、蒼井。やっぱ・・・その・・・正式に付き合いたいんだけど。」
ん⁇なんでよ。否定するはずでしょ⁇
そこは。
で、帰ってきた言葉が
「うん。いいよ。鈴音ちゃんならそう言ってくれると思ってた。」
「え?」
「俺も前から言ってるでしょ?好きだって。」
「は、恥ずかしいからやめてよ。す・・・好きとかさ・・・」
「ごめん、ごめん。でも俺はいつだって本気だから。」
「うん。嬉しい。蒼井、ありがと。」
「蒼井じゃなくて、海斗って呼んで。」
「うん。いいよ。じゃあ、私も・・・」
「鈴音・・・で、いいかな?」
「いいよ。ねぇ、海斗・・・。」
「何⁇」
「その・・・、大好き。ずっと前から恋してた。あお・・・じゃなくて海斗に。」
「俺もだよ。鈴音」
「っ・・・」
その瞬間、何かが私の唇に重なる感覚がした。
数分後、それがキスだと分かった。
「ねぇ、鈴音。鈴音ってば。」
「・・・‼」
「どうしたの⁇ボケーッとしちゃって。」
「な、何でもないから‼」
「へぇ〜・・・。ますます怪しくなってきたぞ〜」
「ホント、何でもないから‼」
「もしかして、蒼井海斗とチューしちゃった⁇」
私は、『チュー』と聞いただけで反応してしまった。
「はは〜ん・・・。図星かぁ〜」
「と、とにかく違うから‼じゃあね‼」
「もう、素直じゃないな〜」
海斗とチュー、海斗とチュー、海斗とチュー
考えるだけで赤面してしまった。
いや、やはり別れるべきだ‼これは‼
うん‼
私の唇はまだ海斗とキスをした感触を覚えていた。




