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異世界はバーゲンブルグから・・・  作者: J.Plum
第三章
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航海

俺は日本で船に乗ったことはない。だから船は初体験だ。

空気は冷たいが頬を撫でる風が気持ちよく、全てを風が取り払ってくれる、

そんなイメージを思い、日本に帰ったら船に乗りたいなと感じていた。

アヤも同じことを思ってるんじゃないかな?そんなことを考えながら船旅を満喫していた。


おっおえぇぇぇぇっ…にゃ…

げぇろぉぉぉぉぉっ…にゃ…


「大丈夫か?ナナミン…」

「ぼんだいにゃいにゃ…ぶねがごんにゃに揺れるにゃんて…」

「ダメそうね…横になった方がいいわ。親方さんに桶でも借りて部屋で寝かせておくわ」

「ああ、頼む」


親方さんが顔出す。

「ありゃずっとあのままだぞ…。まぁ大丈夫だと思うが大幅な戦力減だなぎょ…」

「戦力?」

「ああ、海中内の安全性は問題ないが上からの攻撃は防げないからな。七光抜刀術とやらがないと厳しい戦いになるなぎょ」

そんな抜刀術はない。


「まぁ大丈夫じゃないですか」

「そうか…ちなみに海を覗いてみろ。そっとだぞぎょ!」

そう言われてソッと覗いてみると黒い剣山のようなものがチラホラ見えた。

「あれって…」

「あれがクラーケンだぎょ、あいつらのせいで俺らは…」

「あれ本当に攻撃してくるんですか?」

「んっ?見てろぎょ」とどっから取り出したか魚を片手に持ち海に放り投げる。

すると黒い槍のようなものが海から飛び出してその魚を一瞬で串刺しにする。


なっ?えっ?!なに??こっわ!なにあれ??こっわ!この船本当に大丈夫なの…?


「討伐でも出来ればいいんだがなかなか海の中から出ないからできないんだぎょ。ちなみに食うと美味いぎょ」

「はぁ…そうですか…」

「まぁ長旅だ…ゆっくり過ごしてくれぎょ」そう言うと操舵室は帰って行った。


天気は変わらずとても綺麗だな…海を見てるとここが異世界なんて全く思わないな。

その時、頬に微かに痛みが走った。えっ?と思うと身体に何度も痛みが走る!


「気をつけろ!飛魚だぎょ!」と親方の声が響くと何度も何度も飛魚達の突進?が俺を襲う。

姿は見えず耐える時間が続く、すると突進はなくなり平穏に戻る。


「兄ちゃんすまねぇ…飛魚は突如現れるから読めないんだぎょ」結果すると頬や腕に傷がついたものの致命的な傷はなく問題ないと答えるのだった。

なんかここやっぱ異世界なんだなと感じさせる、そんな事柄であった。


最初飛魚襲撃やクラーケンの動向などを見たので長い旅になりそうとは思ったが、以降は特段何も起きず平常通りの運航となっていた。


「順調ね」そうアヤが呟く。

「ああ、ナナミンは?」

「寝てるわ。あの子寝てると大人しくて可愛い、というか可愛すぎるとこがあるのね」

「ああ、起きてるとニャンニャンうるさいしな・・・今日乗り切ればあと2日もすれば到着だな」

「そうね、なんとかここまで来れたわね。親方さんには感謝ね!」

「そうだな!俺船首のほう行ってくる!」

「いってらっしゃい!」そうして船首側に周り操舵室に顔を出す。


「親方こんにちわ、順調ですか?」

「おお兄ちゃん、順調だなぎょ。あの猫の姉ちゃんは大丈夫かぎょ?」

「アヤが見てますが大丈夫みたいですよ」

「そうか…こればっかりは体質だからなぎょ…。念のため一点だけ気になることはあるんだぎょ。実は昨日から潮の動きが突然乱れることがあってなぎょ。特段問題にはなってないがその度に操作が乱れることがあるぎょ」

「俺あまり知識がないんですがそれってヤバいんですか?」

「普通のやつなら俺らの腕でなんとかなるが問題は災害級だなぎょ。何十年に一度来ると言う大渦がきたらそれこそマズいことになるぎょ。といっても噂程度のものらしいがぎょ…」

「なにもないと良いんですか…」


すると突然親方の指示が飛ぶ「面舵いっぱいだ!すぐだ!早く動け!」

「ど、どうしたんです?」

「いやなんとなく引き寄せられる感覚があったもんでぎょ」

「は、はぁ…」

船は右側に向かって走り始めた。そうして15分程経ち「取舵元の位置!ゆっくりでいいぎょ!確実にな!すまねぇ気のせいだったかもなぎょ」

「あははそうですか!まぁ何もない方がいい・・」

「親方ーーーっ!酉の方向、大渦だ!災害級!ドンピシャだ!」

「おお、危なかったなぎょ」見ると先ほど航行していた場所の海が円形状に黒くなっているのがわかった。

この距離であれだけ見えてるとなるとどんだけデカいんだ…


「死ぬとこだったぎょ」と言って親方はニカッと笑った。歯が抜けていてかっこいいけど間抜けな顔だった。


5日目、やっと航海を終えようとしている。

「今日着きますね。ああ、大渦では肝を冷やしたが、恩人を無事に連れて来れて良かったぎょ」

「本当親方に頼んで良かったです」

「いやいやたまたまだぎょ」


陸が見えたぞーーーーっ!


「よし、もう少しだぎょ気を抜かず行くぎょ。兄ちゃんもお嬢ちゃんと猫の姉ちゃんに声を掛けておいでぎょ!」

「はい!」


そうして、約1ヶ月ほどかかった陸を超えた冒険は終わりを告げる。

トラブルがなくて本当に良かった。運がいいなぁ、これスキル幸運付いちゃってるかもなと思い笑う。


「そういえば聞いてなかったですがなんて街に着くんですか?」

「ああ、グラファート領だぎょ」

グラファート?あれ…どこかで聞いたことないか?


「アヤ、グラファートって…」

「それってあなたの婚約者の人がいる領地じゃない?」


えっ…

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