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異世界はバーゲンブルグから・・・  作者: J.Plum
第三章
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感謝

「よくぞ我が同胞を何人も葬った巨人を打ち倒してくれた。感謝するぞあや様」

「いえ、倒したのはタケルよ?」

「本当にありがとう!散っていった者たちも喜んでくれるだろう、何しろ倒したのが聖母であるからな」

「いえ、タケルだから倒したの」

「ま、まぁいいんじゃないか?誰が倒したとかは…」

「でも…」

「今回、憎き奴めを討伐した見返りとして我がナナトーナ国全てをあなたに…」

「辞退させていただくわ」

「うむぅ…ダメか?」

「ダメよ。倒したのはタケルだから」

 アヤさん男前やな、俺とごんぞうもこれくらい毅然として断ればドラゴンスレイヤーにはならなかったのにな…


「今日はもう遅いし明日出発するのは変わらないから」

「そうか…致し方ないな…」

「今日まで本当にありがとうございました。とても幸せな国でした」

「とんでもない、私たちもとても幸せにして貰い感謝する」

「今日はゆっくり休みなさい…」そう告げると王様は去って行くのだった。


 転移してから初めて王城に泊まることとなり部屋で寛いでいるとアヤが部屋に訪れた。

「アヤ、今日はありがとう。アヤに発破かけられなかったら俺はおそらく逃げ帰っていたよ」

「うん、タケル強いのになんでそんな弱腰なのかしらってずっと思ってたの。力になったのなら何よりよ」

「強いなんて・・・。アヤ、そういえばこれ…」とネックレスを取り出す。

「いいか見ててくれ」握り締める、一回、二回、すると程なくして光り始める。

「これって…」

「おそらくビビだ!」

「こんなに遠くても通じるのね」

「ああ、おそらく無事ってことはわかってくれてると思う。アヤのおかげだ、ありがとう!」

「ただの光なのにこんなにも人を感じるってなんだか素敵ね!」

「ああ」気付くとネックレスに向かい拳一つの距離に顔があった。


 そういえばアヤって…俺のこと…


 見つめ合う2人。

 これっていけちゃうやつだ!

 きたきたきたーーーっ!


 財布ある!扉は閉まってる!あーもう、考えてるなら行けばわかるさ。Don’t think. FEEL!だ!

 イケイケ!


「アヤ、俺…」「タケル…」近づく顔、唇…


 邪魔するものは誰も…誰も・・・


「まったく討伐するのも考えものにゃ、捕まって根掘り葉掘り聞かれたにゃ!

 大変にゃ。

 あっ交尾するならしていいにゃ!」



 だぁぁぁぁーーーーっ!!!!!


 絶対こいつ来ると思ったわ!なんとなくわかってたわ!絶対その役だと思ってた!!


 交尾なんかしません!といってアヤがパタパタと出ていくのを見て涙を飲む。


「あれっ?!行ってしまったにゃ。もしかして邪魔だったにゃ?」と言われ不機嫌そうにああと回答する。


「ごめんにゃ、許してほしいにゃ!反省するにゃ…そんなに交尾したかったのにゃ、ヒューマンは交尾が好きにゃ、交尾は…」

「交尾交尾うるさいっ!猿じゃねーよ俺は!」

「にゃにおう!お猿をバカにするとは我々への冒涜、おにゃわにつけい!」

「あーもうわかったよ。すまなかった。もうほっといてくれよ…」

「タケルごめんにゃ、もし良かったらあたしの…」

「結構です。あーそういえばナナミン今までありがとうな。世話になった。」

「にゃ?どう言うことにゃ?」

「いやこっちに転移してからずっと一緒にいてくれただろ?お陰様で無事奴も倒すことが出来たし、明日にはここを経つからお礼言わないとなとさ」


 感謝は言葉にしないと伝わらない…通じ合うなんて嘘っぱちだ。そう思い伝えるとナナミンは涙を流しうんうんと首を振る。

「そんなことにゃにゃ。あたしもタケルと出会えて良かったにゃ…一緒にいれて幸せだったにゃ。ありがとう!」

「さて、今日も遅いし早く寝よう!明日からまた大変だ」

「わかったにゃ!早く寝ないとゴーンゾーンが出るにゃんよ!」

「えっ?ごんぞう?」

「ゴーンゾーンにゃ。夢に出てくる魔物にゃ!そいつは夢に出てきて何をしてくるの?筋肉を永遠に見せつけてくるにゃ!」

「それは…嫌だな…」


 出会いもあれば別れもある。

 そんな一期一会を繰り返し人は成長していくんだ。でも別れは寂しく、俺にとっては残酷だな。


 何故なら戻ったらもう会うことは叶わないんだから…

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