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異世界ちょこっと体験記  作者: ノア
9/17

第9話

昨日携帯電話が全く反応しなかったので打てませんでしたが、代わりに今日は少し長めです。

ズボンにタオルという格好で外に出るのはとてつもなく恥ずかしかったが、金のない冒険者には時々あるそうなので周りは特に気にしないらしく、そのまま冒険者ギルドへ行くことになったが、ギルドでお金が入ったら絶対に最初に服を買おう!


「ここが冒険者ギルドか!」

「はい」


思っていた以上のデカさだなぁ、しかもでかい上に二階建てだ…


「大きいですよね、

冒険者のために酒場も兼ねているので大きくなってしまったそうです。

一階に冒険者登録用と、魔物素材買い取り用、討伐証明用に別れたカウンターがあって、二階が酒場になってます。

討伐証明から行きますね、ここで見せてから素材買い取りに回すとクエスト報酬と素材報酬がもらえるのでお得なんです!」


ちょっとズルいような気もするけど、現役冒険者がやっているなら悪い事ってわけでもないんだろう。


郷に入っては郷に従う。だ。


ちなみに討伐証明だが、スライムが核、ツノカノシシが角、森狼(フォレストウルフ)とかいうミサーナですら手こずった狼の魔物は右耳、と、証明に使える部位が決まっているらしい。

ちなみに、ツノカノシシの角は2本セットで一体の扱いになるそうだ。地味にかさばるので持ち帰るのが大変だった。倒された後まで忌々しい奴だ…


そんな訳で昨日狩った魔物の証明部位をどんどん出していく。

綺麗なお姉さんが整理して並べていく。

「ツノカノシシ2体、ブルースライム5体、茶狗3体、青猿2体、赤猿3体、森狼(フォレストウルフ)1体なので、1000×2+50×5+200×3+200×2+200×3+3000×1で、合計6850ベルになります」

「やっぱり2人で狩るといつもより多くなりますね」


多い…のか?

そう言えば通貨の価値がわからん…

後で教えてもらわなきゃ…


「それでは、素材の買取を行うので隣のカウンターへどうぞ」


そこで、証明部位以外の素材を出していく。

あまり大きなものは持ち帰ってこれなかったので素材として売る物はほとんどない。


「あ、忘れてた」

俺はポケットに入れっぱなしだったスライムの核を取り出す。

「何ですか?これは?」

「スライムの核です、けど」

「これが?えと、少々お待ちください」


数分後、スーツのような服を着た貫禄のある壮年の男がやって来た。


「【鑑定】」

「スライムの核で間違い無いようですね…

あまりこのように傷が無い状態で持ち帰って来る方はあまりいないので驚いてしまいました。珍しいので良ろしければ1つ金貨1枚で買い取らせていただきたいのですが」

「こんな物で良ければ是非!」


金貨って…あれ?さっきの合計でも大きめの銀貨だったよな?そんなに珍しいのか…どんだけスライムの扱いみんな雑だったんだ。


俺はスライムの核6個を出してお金を受け取ってギルドを出た。


「そんなに高く買い取ってもらえるなんて…羨ましいです…」

「すまないが、貨幣の価値を教えてくれ」

「あ、本当にそこから分からないんですね…

この国の貨幣には、石貨、大石貨、銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、大金貨があります。順に、1.10.100.500.1000.5000.1万.10万ベルです。これ以上もありますが、あまり使われていないので、気にしなくて大丈夫です。例えば今朝泊まっていた宿は、安めですが、1人1泊銀貨1枚で、朝食は銅貨3枚です。

なんとなくわかりましたか?」

「あぁ、すごくわかりやすかったありがとう。」


つまり六万ベルが簡単に手に入った訳だ…

ぼろ儲けだな冒険者…

弱いからって次に行かないでしっかりスライム狩っておけば良かったなぁ…失敗した。

まあ、魔物と戦うかなり良い練習になるし、また狩るか!


「今回は珍しくて高値になりましたが、ある程度研究してしまえばすぐ値段が下がってしまうとは思いますよ」


つまり今回だけの特別価格って訳か…なおさらもっと狩っておくべきだったな。


よし、服を買いに行こう!


男の服選びなんて時間をかける物でもなく手頃な安売りしていた一枚大銅貨1枚のTシャツを3枚と銀貨1枚の動きやすそうなズボンを買って、ミサーナの案内で武器屋へ行く。


長めに黒いヒゲを生やしたいかにもな感じのおじさんがカウンターに座ってる。


「いらっしゃい。そんな安そうな服着てるけど金はあんのかい?」


いきなり買ったばっかの服を貶されたよ…

帰ろうかな…まあ、帰んないけど…


「あるよ!失礼だな。」

素でタメ語が出ちゃったじゃないか…まあ、このおっさんならいいか

「あるんならいいんだ、じゃあゆっくり見て行きな」


俺がミサーナに借りたのと同じような片手剣が1本3000ベルで売っている。

約束通り10倍にすると3万ベルか…


「おっさん!3万ベルくらいの剣って置いてますか?」

「3万?お前さんにはもったいねえよ。もっと修行してから来な。」

「それじゃあ今持ってるこの片手剣と同じくらいのを1本と手頃な値段で防具はありませんか?」

「おう、お前さんくらいなら…」


おっさんは5000ベルの胸と肩、背中を護る皮と鉄?でできたなんちゃって鎧を出してきた


「これだな、見た感じパワーでごり押しできそうにも見えねえし、貧弱だからヒット&アウェイって感じの戦い方なんだろ?そしたらこの動きやすくて急所だけ守れる鎧のがいいぞレベルが上がって来てパワーとスピードが付いてきたらまたきな!」

「わかった。また来る!つか、えっ!ド、ドワーフ!?」

「なんだ、ドワーフが初めてか?今時珍しいな、そこら中にいんだろ?ドワーフなんて」

「そこら中にいるんだ…」

「ドワーフだって人間だからな!あんま驚かないでくれや、地味に傷つくんだよ」

「悪かった、すみません。」

「んじゃあ、ちゃんと強くなってここに来いよ?」


かっこいい事言ってるドワーフのおっさん8000ベルを渡した後、軽く礼をして、ミサーナと一緒に店を出る。


なんだかんだあったため昼になってしまった。そういえばだが、時計の概念は同じようにあるようで、12時間で一周する時計が街の広場に建っている。今は11:30だ、


「少し早いですが、お昼にして午後はまた狩りに行きましょう!」

「そうだな!いつまでいれるかわからないしツノカノシシも…」


「おっさーん」

「もう戻ってきたのかよ…」

「ガントレット置いてない?」

「ああ、丁度手頃なのがあるぞ結構色々買ってくれたから2000ベルでいいぞ」

「助かる!」


合わせて10000の出費をしてしまったが、これで万全の体制でツノカノシシを狩れる!


という事で、ミサーナオススメの

〈大衆食堂 鹿の角亭〉で昼食を取った。


余談だが、気の良さそうな白の三角巾と割烹着姿のおばさんが迎えてくれるどことなくあったかい店だったが、店内に忌々しいツノカノシシの剥製が飾ってあった。

長閑な街での話でした。

他の作家さん達は貨幣の価値とかどうやって決めてるんですかね…討伐報酬の値段設定がとても難しかった…

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