作りたいもの増加中
食堂に入った俺達は、その食堂のランチはバイキング形式だったので、事前に料金を支払い皿を一枚貰う。
後はお肉なり野菜なりスープなりパンなりを自由にとって食べるらしい。
運の良い事に四人で座る席が一つ空いていた。
貴重品以外をそこにおいて席を確保し、食事をとりに行く。
炭酸飲料も販売していたのでそのうちの一つを手に取り、それは別料金だったので俺はそれを支払った。
こうして、色々な分を思う存分取った俺は席に着くと、まず真っ先にニャコのお皿に気付いた。
そこには俺の数倍もあるかのような山盛りにした料理がお皿の上にのっている。
あまりの光景に俺は、
「ニャコ、その体のどこにそれが入る余地があるんだ?」
「? この程度余裕ですよ」
「え? いや……アリア、そうなのか?」
そこで俺は、普通より少し多めでお肉を中心にお皿に載せていたアリアに聞くと、
「そうね。だいたいこれくらいニャコはお腹が空くようなことがあった時は、定期的に食べているみたい」
「そ、そうなのか……」
そう答えながら俺は女の子の体は相変わらずよく分からないと思っているとそこでアリアが、
「そういえば、コウジは武器を買わなくてもいいの?」
「あ~、俺でも手軽に使える武器をそのうち作ろうとは思う」
「だったら材料は今のうちに手に入れておいた方がいいわね。市なら少し手に入りにくいものでも、いつもよりも手に入りやすいから」
「そうだな、他にはどうしようか」
「……でも武器もなしに、どうして工事が一人でいられるのか不思議だわ。仲間もいないの?」
「……前はいたけれど、俺だけ能力がないからここに残ることにしたんだ。本当は面倒を見てもらえるはずだったんだけれど、騙されて追い出されてしまった」
異世界から来たことは誤魔化しつつ現状について話すとアリアがようやく納得したらしい。
「なるほど、戦闘関係の能力があまりないのは仲間のお陰だったのね。でも約束を守らないなんてひどいわね」
「仕方がない、そうなってしまったわけだし」
「仲間とは連絡が取れないの?」
「今どこにいるのかよく分からないんだよな。でも連絡する方法か」
それを聞きながら俺は後で調べようと決める。
とりあえずは、作りたいものを幾つか決めた。
まずは、ベッドの材料、素材の分析能力がある道具、何でも入る袋、そして魔力などが回復するドリンク製造機、俺でも使える武器に、連絡道具。
それらを俺は作りたい。
そう思いながら食事に手を付けたのだった。