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『灰の国と、最初の芽』
黒煙はるか 天を突き
大地を揺らす 鳴動山
人々はただ 平伏して
神の怒りと 涙する
「いや、違う」と 声をあげ
地を見つめる 若者がいた
名はアルン 孤高の眼
仕組みを解く 鍵を探す
地鳴りのあとに 揺れが来る
煙の色が 灰を呼ぶ
神の気まぐれ それではなく
大地の底の 理よ
神官は言う 「不敬なり」
村人は叫ぶ 「災いを呼ぶ」
すべてを神に 委ねたる
眠れる民に 声は届かず
夜の闇に 燃える家
積んだ記録は 灰に帰す
追われゆく 若き芽は
暗き荒野へ 消えていく
祈りと供物 虚しく響き
やがて山は すべてを呑んだ
問いなき国に 明日は来ず
赤き溶岩が 夜を染める
科学の芽 息吹殺され
迷信の底に 沈んだ灯
されどその火は いつの日か
別のどこかで 夜を照らさん




