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1ー1

 こんにちは。わたくしはシャノン様付きの侍女長、リリーと申します。


 今日も元気なシャノン様にお会いするために、鶏よりも早く起きての活動となります。


 さて、今日は一体なにが起こるのでしょうか?


 ふっと、シャノン様の成長日記を書く手をとめます。


 そう。シャノン様のかわいらしい足音が響いてきたからです。


 たったったったったったっ。


 たったった……。


 おやおや? わたくしのお部屋に寄らないのですか?


 と、思いましたら。


「おにちゃま〜!!」


 なるほどです。お兄様であらせられるジョシュア王子と遭遇したのですね。


「えへっ。おにいちゃま、だぁ〜い好きっ!!」


 ああ、うらやましゅうございます。


 わたくしもシャノン様を摂取しとうございます。


 シャノン様は我が命。


 いや、本当は当ロイヤルミルクティ国の第一王女であらせられるわけですが。


 足元で、シャノン様とおなじ六才になった魔犬のパピーが聞き耳を立てております。


 このパピー、本来は魔獣ケルベロスなのですが、わたくしたちを守ってくれるためにラブラドールレトリバーの姿になっておりますのよ。


 やがて、遠慮がちにドアをノックする音が聞こえました。


 わたくしは返事をしながらドアを開けます。


「はい。あら? ジョシュア様。おはようございます」


 ジョシュア様はぽりぽりと頭をかきながら、一輪の花を差し出してくれます。


「花摘んだから。あげるよ」

「いつもありがとうございます、ジョシュア様」


 わたくしは照れるジョシュア様から可憐な花を一輪受け取りました。


「リリー、おはよう〜!!」


 そこで、ジョシュア様の足にしがみついていたシャノン様がわたくしに飛び移ってまいりました。


 この運動能力の素晴らしさ。さすがはシャノン様ですわぁ〜。


「おはようございます、シャノン様。本日はご機嫌いかがですか?」

「うん、ぜっこぉ〜ちょ〜だよっ」


 ぶいっとばかりに指を二本たてられます。ああ、なんとおかわいらしいのでしょう!!


 本日もシャノン様が優勝ですわっ。


「じゃ、俺もう行くわ」

「はい。どうかお気をつけくださいましね」


 いつからか、ご自分のことを俺と呼ぶようになられたジョシュア様ですが、第一王子としての貫禄は増すばかりでございます。


「シャノン、リリーのこともだぁ〜い好きっ!!」

「わたくしも、シャノン様のことが大好きでごぞいますわよ?」


 きゅ〜っと抱きついてくださるシャノン様を腕に抱きます。


 ああ、こんなに大きく育たれて。お生まれになったのがつい昨日のことのようですわ。


 とにかく今日も、がんばってゆきましょう〜!!


     つづく

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