表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/78

突入

東側の封印が、三分後に破れた。

正確には、破れたのではなかった。電磁系の出力が封印魔法と干渉して、封印そのものが内側から膨張し、石壁ごと外に弾け飛んだ。爆音がした。粉塵が舞った。

「提督」

エリオが粉塵の中で叫んだ。

「問題ない。前へ」

シオンが言った。ベレー帽の縁を一度だけ直した。

十名の兵士が崩れた壁を越えた。地下通路に入った。通路の壁に、文様が光っていた。装置の出力が上がっている証拠だった。エレアが先頭に立った。足が速かった。長い時間をかけてここへ来た人間の足だった。

「どこまで行けば装置に届きますか」

シオンが走りながら聞いた。

「この先に広間があります。そこに制御核があります。装置本体はさらに奥ですが、制御核を止めれば出力が落ちるはずです」

「はずです、というのは」

「やったことがないので」

「正直でよかった」

シオンは走り続けた。

一方、北側の通路では。

リラが走りながら、カバンの中を確認していた。本が三冊あった。一部の戦いで使った本ではなかった。ヴェルダ国の図書館で見つけた本だった。読んだ。全部頭に入っていた。

「アルヴィさん」

「はい」

「炎と雷、どちらが石に強いですか」

アルヴィは走りながら答えた。

「石には振動が一番強い」

「振動」

「そう。共鳴させれば、どんな石でも砕ける」

リラはカバンの中の本を一冊取り出した。走りながら開いた。特定のページを探した。あった。古代の音響理論だった。ヴェルダ国の図書館で見つけた時、なぜか手が止まった本だった。

「これ、使えます」

アルヴィがちらりと見た。

「使える」

リラは本を閉じた。閉じたが、中身はもう全部入っていた。

祭壇の間が近づいていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ