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第3章-2

 シェキルが部屋を出て行った後、シェラは長く息を吐いた。ウィージャが黙って彼に近づき、少し診察した。首元に触れ、それから手首で脈を測る。


「……脈は異常なし。微熱だけど、頭痛はしてる?」


 医師の問いにシェラは無言で首を横に振る。


「……あ」


 シェラは話そうとした。しかし、やはりダメだった。ウィージャはシェラの手首を握ったまま見つめていた。


「今は、思念を使って話をしようか。無理すると余計に出なくなっちゃうよ」


 ウィージャは手首からシェラの手へと握り直した。両手で包み、目を閉じた。シェラは医師を見つめたままだった。ヘイレンはふたりを見守る。


「……ん、義手着けるんだね。わかった。ルーシェに伝えておくよ。手術の日は決まったら知らせるね。……ごめんね脅しちゃって。でも、黙っててもダメかなって」


 ふっ、とシェラが微笑んだ。ウィージャは目を開けて召喚士の表情を見て、同じように微笑んだ。


「シェラの魔力と生命力なら大丈夫。思った以上に早く動かせるようになるかもしれない。痛くて苦しくて死にそうな時は、我慢せず気絶したらいいよ。そのほうが楽だから」


 気絶を勧める医師なんて、ウィージャ先生くらいだろうな、とヘイレンは笑いそうになったが、シェラも吹き出していた。ふふっ、と自然と声が漏れる。


 笑う声はいつものシェラのそれに比べてとてもか細いものだったけど、頑張って出そうとする声とは全然違うものだった。


 話ができるようになる日も近い……かも?


「よし、じゃあ伝えに行ってくるわ。あ、そうそう、動けそうならフロアを散歩してね。ヘイレンに付き添ってもらって、ね」


 自然とふたりの視線がこちらに向く。大きく頷いて返した。


「このフロアのテラスに行ってもいいですか?外はもう大丈夫かなと思うんだけど」

「ん、いいよ。ついでにお茶でも飲んでおいで……って、さっき飲んでたのかな?部屋がラベンダーのいい香りだったから」

「あ、はい。あの、もう残ってなくて……」

「ふふ、大丈夫だよ。お気遣いありがとう」


 ウィージャは微笑んだ。






 医師を見送ってから、ヘイレンはシェラと部屋を出てゆっくり廊下を歩いていた。療養施設フロアのカフェは屋内とテラスの2ヶ所あったが、ふたりはテラスのカフェまで足を運んだ。


 自動ドアの前に立つことに少し躊躇したが、患者用の服を着たヒトたちがなんにんかベンチで一息ついていたのを見て、大丈夫だと思って踏み出した。


 ドアが開く。耳鳴りも頭痛もない。……よかった。


 テラスの、陽の当たる場所まで来ると、シェラはうーんと伸びをした。暖かい陽光は空気も温めていて、それはもう心地良かった。芝生に寝転がったら、そのまま微睡んでしまいそうだ。


 そんな衝動を抑えて、ヘイレンはカフェの前に立った。珈琲とハーブティー、お菓子はクッキーが売られていた。


「どうしようかな……。シェラはどうする?」


 自然と言葉が出てくるような雰囲気で聞いてみるも、シェラは少し考えて、無言でハーブティーの文字を指差した。……ボクも同じものにしよう。


 ハーブティーをふたりぶん受け取り、先に近くのテーブルに行ってそれを置く。それから、ゆっくり向かってくるシェラのもとへ戻り、一緒に歩いて、シェラが座ってから自分も席についた。


 同じタイミングでハーブティーを口に含む。ラベンダーとは違って、甘酸っぱいものだった。色味も赤っぽい。これは何だろう?


「……おいし」


 ひそひそ声だったが、シェラが呟いた。しばらく互いに話をすることなくハーブティーを味わった。


「……れん」


 シェラが話しかけてきた。彼の手に触れようと手を伸ばし、直前で止めた。口を開き、何か言おうとしている。思念のほうが楽だろうに、話をしようと頑張っている。だから、待ってみた。


「あっ……うーぉ……ふぅ」


 諦めてため息をついた。視線を外し、ハーブティーを一口飲んで、空を仰いだ。


 ……ツライ。いや、ツライのはシェラの方だよね。言いたいことは浮かんできてると思うのに、どうして声が出ない、言葉が出てこないのか。


 ヒトの精神的ダメージって、こんなにもツライのか……。


 ……子供の頃にも、話ができなくなったことがあって。あの時は……あの出来事を受け入れられるまで出てこなかったな。


「……え?」


 シェラの思念を、触れてもいないのに受け取ってしまった。


「シェラ、今、ボクに思念送った?」


 空を眺めたままの召喚士は、目を閉じてそのままの姿勢で少し口角を上げた。


 ……ヘイレン、僕はたぶん、先生の言うとおり『気絶』し続けると思う。長く深く眠ることで、身体の治癒力を高めて、義手をディアンの腕があった頃と変わらない状態にまで、自分の腕にさせてみせる。だから、ヘイレンは……本当はそばにいて欲しいけど、君を必要とするヒトを助けてあげて欲しい。


 シェラの思念は、目の前で話をしているのと変わらない鮮明さがあった。口は動いていないけど、脳内に響く彼の声はしっかり()()()だ。


 ……父さんが探しに行ったけど、アルティアはどこにいるんだろうね。ティアも大丈夫かな……。


 シェラは瞼を開けた。憂えた眼差しをこちらに向けてきた。


「ボク、アルティアを守るよ。ミスティアが目覚めた時にどうなるかだけど……ふたりとも翡翠の王にはさせない。あ、でも……」


 アルティアの行方は今、シェキルが調べに走っている。しばらくこちらに戻っては来ないみたいだし、ボクは……ミスティアを気にしてたほうがいいのかな。


「……ねえ、シェラ。誰かと一緒にいる、決して単独では動かないから、街の外に……行ってもいいかな?今すぐに、じゃないんだけど、必要になったら……」


 言いづらかったことを、ついに吐き出してしまった。シェラとしばし見つめ合う。そして、返ってきた思念はこうだった。


 必要であれば、外に出ても構わないよ。ただし、自分で言ったことを、きちんと守ってくれるなら……。ヘイレンなら大丈夫だと、僕は信じてるけどね。






 甘酸っぱいハーブティーを飲み終えて、部屋に戻ろうと廊下を歩き、必ず通るロビーに入った瞬間、ヘイレンは異様な魔力を感じて立ち止まった。シェラも感じたようで、ある扉に視線を向けた。


 それには何やら札がかかっていた。シェラが『関係者以外立ち入り禁止』と書いてある、と思念で教えてくれた。ミスティアのいる『隔離エリア』に繋がっているのだろう。


 その扉が不意に開き、ヘイレンは驚いて数歩退いてしまった。その間に、そのヒトはシェラの静止をものともせず、テラス方面へと走っていってしまった。


「待って!」


 ヘイレンは夢中で追いかけた。廊下を歩いているヒトがいないのが幸いした。テラスの手前で彼女の手首を捕えた。


 振り返ったミスティアの眼は、翡翠色だった。いつもは青色のはずだ。


 ……手を離せ。


 ミスティアのものではない、彼女に似合わぬ低い声。ヘイレンは怯まなかった。


「ミスティアを返して。ミスティアに乗り移ってまで、王位継承者を探すなんて、王のやるコトじゃないと思うけど」


 ミスティアはヘイレンと向き合った。彼女の反対の手が、ヘイレンの手首を掴む。


「……アルを」

「えっ」


 ミスティアの声だった。思わず力が緩む。


「逃がして」

「逃がす?」

「アルは、アルのままでいて。……逃げて。王は、私が」

「ダメだよ、ミスティアも王になっちゃダメ!」

「……離して」


 ヘイレンは首を横に振った。ややあって、ミスティアは「そう」と伏目になった。が……。


「ヘイレン……ごめん」


 言って、反対の手が離れると、目の前に翳された。瞬間、視界が真っ白になった。


「わっ!」


 目に水をかけられたような感覚に陥り、ヘイレンは手を離してしまった。目が痛い。焼けるような、冷たいような、溶けていってそうな、とにかく痛かった。


「ううっ……」


 目を固くつぶって、両手で覆う。そんなことをしている間に、ミスティアの気配は紛れ、わからなくなってしまった。


 自分の治癒魔法で目をどうにかしたかったが、あまりの痛みに集中できない。涙が出てますます痛い。頭も痛いし、なぜかほっぺもヒリヒリする。


「ヘイレン、手をどけて」


 ウィージャだった。そっと手を下ろすと、「ちょっと冷たいよ」と言われて何かをかけられた。シュッ、シュッと2回。その後すぐに「これで顔を押さえて」と布製のものが顔にかかったので、むぎゅっと顔を押さえた。


 しばらくして、顔面のヒリヒリは治まり、目の痛みも和らいできた。恐るおそる布をとって目を開けてみる。全体的に白っぽいし、ぼやけている。目の前にウィージャがいると気配でわかるが、本体が判別できない。そう話すと、医師はうーんと唸った。


「今から治療室に連れて行くから、私の腕を持って」


 と、手を掴んでもらってウィージャの腕まで持っていってもらう。しっかり掴む……というか、先生の腕にしがみついた。痛みがだいぶひいてきたかわりに、『見えない』という恐怖が押し寄せてきていた。


「大丈夫、ちゃんと声かけるから安心して。じゃあ歩くよ」


 はぐれたら終わる。そんな不安に押し潰されそうになりながら、ウィージャと歩いた。






 仰向けに寝かされ、目を閉じないように固定されたヘイレンは、ウィージャの治療に必死に耐えた。


 ミスティアの霧の魔法で眼に火傷を負ったようになっていた。水で洗われ、薬であろうものを左右に数滴入れられた後、固定器具が外れた。目を閉じるように言われてそうすると、瞼の上に冷たいタオルが乗った。更に何かで覆われる。固定のためか、耳に何か引っかけられる。


「アイマスクを着けたよ。あとはルーシェの治癒魔法で。ちょっと待っててね」


 ウィージャが離れていった。ヘイレンはため息をついた。まさか、霧の魔法で眼を焼かれるなんて。ミスティアにやられた、という事実がショックだった。


 ミスティアは今、どこにいるんだろう?アルティアを探しに街の外へ出たのだろうけど、そのアルティアもどこにいるのか。魔物に追われ続けて力尽きていないといいけど……。


 扉の開く音がした。足音がヘイレンのすぐそばで止むと、ふう、と小さいため息が聞こえた。


「アイマスクに触れるわね……痛みはある?」


 ルーシェの声に、ヘイレンは顔を動かしかけた。


「ダメよ、動いちゃ。魔法がズレちゃう」

「ご、ごめんなさい。つい……」


 ふふ、とルーシェは笑った……と思う。見えないから『たぶん』の域だ。


「えっと……痛みはだいぶなくなりました。冷たくて気持ちいいです」

「そう。冷たさが気持ちよく感じているなら、完治もすぐね」


 ルーシェの魔法による治療が続く中、ふとシェラのことが気になった。


「先生、シェラのことなんですが……」


 義手を着ける決心がついたことは、ウィージャから既に聞いていたそうだ。その前から作ってはいたらしい。


「作ることに集中させてもらってたから、まもなく完成ってところね。シェラにはこの後伝えに行くつもりよ」

「そうなんですね……。あの、サポートって何をすればいいんでしょうか?癒しの力で痛みを和らげることぐらいしか思いつかなくて」

「そうねぇ……まず、そのサポートはシェラにとっても大いに助かるから、使ってくれるとありがたいかも。あとは、身体を起こしたり寝かせたり、一緒に歩いたりとか。ひとりではできないことを手伝ってあげて。ああそれと、容体を教えてほしいかも。私も付きっきりでいられたらいいけど、それは難しいからね」


 なるほど。いつもそばにいられるからこそ出来ることをする。心の中で何度も頷いた。


「ごめんなさいね、医師みたいに働かせちゃうけど」

「それは……気にしないでください。ボクも出来ることなら何でもやりたいですし」

「頼もしいわね、ありがとう。でも、あなたも無理はしないでね?あなたが倒れたら元も子もないから」


 そうだよね……いらない心配をかけないようにしなくちゃ。


「……はい、終わり」


 そう言ってルーシェは、そっとアイマスクを外し、タオルを取った。ゆっくり瞼を開けてみる。暗がりの部屋、始めこそルーシェの顔はぼやけていたが、次第に焦点が合い、はっきり見えるようになった。


「おお……見えた!はっきり見えます!」

「さすが、治癒力すごいわね……。部屋を明るくするわ。眩しく感じると思うけど、すぐに慣れるはず……」


 部屋が明るくなる。確かに一瞬眩しかった。何度か瞬きして慣らした。


 ちゃんと見える。元通りになってよかった。


 そうホッとしたのも束の間、いろんな不安がドカッと降りかかってくる。ミスティアのこと、アルティアのこと、そしてシェラのこと……。


 ヘイレンはルーシェと並んで歩いていた。行き先はシェラの病室。ヘイレンが治療室に連れて行かれた後、彼は自室に戻ったのかどうかわからなかった。


 部屋に入ると、彼の姿はなかった。ルーシェがあら、と声を漏らす。


「まだテラスにいるのかも。ボク行ってきます」


 黙って頷く医師を置いて、ヘイレンはテラスへと向かった。






 シェラはやはりテラスにいた。亜麻色の長い髪をなびかせる姿にドキッとしながら、ヘイレンは彼に近寄った。


「シェラ、治ったよ」


 シェラは黙って振り返る。安堵の表情を浮かべながら頷いた。


「ルーシェ先生が病室に来てるから戻ろう?」


 と言ったのだが、シェラはくるりと向きを変えてしまった。自然とヘイレンも前を見て、視線を上げると、街を囲む壁の向こう側が、いつもと違う風景を映していた。


「あれ、なんか白い気がする……これってもしかして……」


 霧だ。それは、ダーラムを覆うように広がっていた。そう遠くないところで、何かわからないが唸る声がする。


 ……ヘルトの声だ。父さん、まだ街の近くにいるみたい。今なら合流できるかも。


「……え?」


 ヘイレンはシェラに向いた。彼の視線がゆっくりこちらに向く。


 ……行くなら今。僕のことは先生たちがどうにかしてくれるから。


「シェラ……」


 条件付きで街の外に出る許可をもらったものの、やはりシェラのそばにいてサポートするほうが大事かも、と思っていたのだった。その迷いを知ってか知らずか、シェラは左手を胸元まで上げて目を閉じた。手のひらが淡い黄色の光に包まれると、楕円形の石が生成された。


 これを……光の召喚石をわたしておくよ。持って念じればフィリアが召喚される。ヘイレンの指示に従うようにと伝えてあるから。


「えっ……」


 指示は念じても叫んでも通じるからね。壊れたら召喚できなくなっちゃうから気をつけて。


「……わ……かった。ありがとう。フィリアを……借ります」


 ……光の加護が在らん事を。シェラは召喚石をヘイレンの手に乗せてそう念じた。ほんのり暖かいそれをしっかり受け取り、ポーチにしまい込んだ。


「……行ってくる。でも、シェキルさんと出会えなかったら戻るね」


 ヘイレンは一瞬シェラを抱きしめてからガーデンを出て、街の外へと繋がる大きな門へと走った。






 ……その様子を、テラスから見送ったシェラは、一息ついて踵を返したが、その先にぼんやりと白い光……いや、ヒトの形をしたものが佇んでいた。


 背丈からしてこどものようだった。目を凝らしながら、思念で問いかけてみる。それは徐々に輪郭が、姿がはっきりと映し出されていった。


『ねぇちゃんは?もういっちゃった?』


 シェラは目を見開いた。幼い声だが、聞いたことのあるものだ。そして今、姉を探すヒトといえば、彼しか思いつかない。


 ……ダーラムの外へ行っちゃった。さっき走っていったお兄さんが探しに行ったよ。あ、君を探しに行ったのかもしれない。ふたりともどこにいるのかな……君は今、どこにいるの?


『オレは……えっと……オレのカラダは……とんでた』


 飛んでた?魔物から逃げていたの?


『ううん、ちがう。おっきいにぃちゃんのせてた。なんだっけな……びるへるってとこにいる』


 ヴィルヘルだ。おっきいにぃちゃんはアルスだろう。どういうきっかけでふたりは出会い、共に闇の国へ向かったのだろうか。


『びるへるにいけば、オレをまもってくれるんだって。だから、ついたらねぇちゃんにいおうっておもって。オレはびるへるにいるって。でも、ねぇちゃんいないんだよね……』


 今、アルティアはヴィルヘルにいる。目の前のこどもは、彼の御魂だ。深い眠りに就くことで御魂を身体から離し、ここまでたどり着いてきたということになるが、それはつまり……。


 まさか、死んでないよね?


 直球の問いかけに、御魂は驚いたように強く光った。


『死んだつもりはねーよ!まだ生きてる!死んだように寝てるだけ!そういうシェラはなんでさっきからずっと喋んねーんだ?』


 突然()()アルティアの口調になり、逆にシェラが驚いて一歩退いてしまった。因みに御魂の見た目は変わらない。


『で、ねぇちゃんは外だっけ?なんかあったのか?』

「い……っす……」


 話そうと試みたが、諦めて思念で伝えた。翡翠の王に囚われたかもしれない、記憶を継承したかもしれない……と。


『マジかよ……なにしたんだよ!代わりに女王にでもなろうってか!?ふざけんな!ぜってぇーにさせねぇぞ!』


 御魂が飛んで行こうとしたのを、シェラは止めようとした。


「あ……ま……って!!」


 シェラは咳き込んだ。御魂はふわふわと戻ってきた。咳が止まり、一息ついて、御魂に視線を合わせる。


 ひとりで行動しないで。アルスと一緒にいて。ティアは父に……シェキルに助けるようにお願いするから。ヘイレンも向かってもらうから。だから……。


 暑い。御魂との話は特に魔力を使う。発熱しているということは、そろそろ限界ということだ。呼吸が荒くなりかける。


『……わかった。わかったから、もう無理すんな。ひとりでは動かねぇから。でもオレは、ねぇちゃんを助けに行く。翡翠の王を、倒しに行く』


 シェラはくず折れた。御魂が見えなくなった。しばらく動けなかった。芝生にぺたんと座り込んでいるのを見たヒトが走ってきた。ルーシェの助手のメルナだった。


「大丈夫ですか?どこか痛みますか?……熱がありますね。先生を呼んできます。ツラかったら横になっててくださいね」


 メルナがまた走ってガーデンに戻っていくのを、シェラはぼんやりと見つめていた。

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