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「難攻不落の氷姫」と呼ばれる他校の美少女に傘を渡したらなぜか養ってもらうことになった  作者: 星宮 亜玖愛


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第21話 視線の答えは?

 学祭三日目、朝登校すると周りからの視線をすごく感じる。


 まぁそれもそうか。


 だって今の俺は髪を切って「お前誰?」状態なのだから。


 髪を切るなんて行為何年振りにしたのだろうか。


 何年振りは大袈裟かもしれないけどリアルに半年は切っていなかった。


 尚且つ手入れもおそろかにしていたため見た目はひどいものだった。


 それに加えて結姫と出会い結姫と共に平穏に過ごすためにできるだけ髪は切らないようにしていた。


 だけど今回はバッサリと切った。


 眉毛に髪がかかって目にはかからない程度までは切ってしまった。


 こんなことしたらバレてしまうのじゃないか、と思うかもしれないがそれにも理由がある。


 それは昨日の放課後のことだった。


♦︎♦︎♦︎


「はい、じゃあみんな最終日も精一杯頑張りましょうね〜!」


「みゆちゃんせんせーはお金欲しいだけじゃないのー?」


 陽キャの田宮くんが先生にからかうようにそう言うとどっと笑いが起こった。


 ちなみにうちのクラスの担任の白崎美優しらさきみゆことみゆちゃんせんせーは新卒の23歳で綺麗なルックスを持つも少し抜けているところがあって生徒との距離も近く近所のお姉さんのような存在として人気な先生である。


 ちなみにファンクラブまである。


「も、、もぅ!さささそんなんじゃないしー!!」


 と、明らかに動揺した返しをするみゆちゃんせんせーはクラスをさらに笑いの輪で包み込んだ。


 これは果たして天然なのか狙ってやってるのか分からんな。


「そんなことよりみんなが楽しければ先生はそれでいいんですっ!」


 と、どこぞの夜宵さんとは違って立派な胸を張ってそう言った。


♢「へっくしゅ!なんだろ、酷いことを言われた気がする」(夜宵)


「とにかくみんな最終日頑張ろ〜!」


「「「お〜!!!」」」


 とりあえず流れに乗って声は出しておいた。


 最低限度のノリにはならないといくら陰キャポジだとはいえハブられてしまうのでこう言うことはやるようにはしてる。一応ね。


 そんなこんなでお開きになった帰りのホームルーム。


 教室から人が続々と出ていき室内にいる人はまばらになっていた。


 結姫が家でご飯作って待ってるって言ってたし早く帰るか。


 あんな恥ずかしいこと(全力萌え萌えきゅん)やったら合わせる顔もないよ…恥ずかしい。


 そう思いつつもリュックを持ち上げて帰ろうとした時だった。


「なぁ双葉」


 横から近づいてきた野球部の三宅奨吾みやけしょうごが声をかけてきた。


 三宅……ちょっと性格荒めで怖いんだよな。


「なに?」


「お前さ、実はイケメンだろ」


 ……は?


 え、急に何?どう言うことですか?ごめんごめん、理解が追いつかないよ。


「えっと……」


「聞いたんだよ、氷姫の隣にいたやつはお前だって」


 心臓が高く飛び跳ねる。


 なんだ…いつバレた、俺なんかバレるようなことしたっけ?


 結姫がバレそうなことは言っていたがそれだけでバレることはほぼゼロに近いだろう。


 じゃあいつだ?


 やばい…やばいやばいやばい。


「別にさ、俺は誰かに言いふらしたらとかはしねぇけどさ」


 すると三宅はゆっくりと話し出した。


「今すげー噂になってるからさ、気をつけたほうがいいかもっつうかなんつうか……」


 ぽりぽりと頬をかきながらも三宅はそう言ってくれた。


 正直なことを言うと1番に来たのは驚きだった。


 普段は仲のいい数人と一緒にいてバカやってるように見えて、お世辞にも優等生には見えていなかった。


人は見かけでは判断してはいけない、心ではそうわかっていても知らず知らずのうちに自分も同じことをしていたのかもしれない。


「ごめんね、ありがとう」


「おう」


「ちなみにその噂の出所とかわかったりする?」


「あー、確か母親がどうとかって言ってた気がするな」


 あー、それなら心当たりしかないわ。


「教えてくれてありがとう」


「おう、色々大変だろうけど頑張れよ、《《乃亜》》」


「っ……!うん!ありがとう《《奨吾》》!おかげで吹っ切れそうだよ」


 色々バレ始めちゃったんだし、吹っ切れてしまうのもありかもな。


 結姫には結果的に迷惑をかけてしまったけど、これからは正々堂々結姫と関わろう。


 そう思ったのだった。


♦︎♦︎♦︎


「お…おい」


 教室に入るなり高木が幽霊でも見るかのような目で見つめてきた。


「お前…お前ぇぇええぇえぇぇぇ〜!!」


「え、何急に」


「こうなる気持ちも分かるけどね」


 高木といつものやり取りをしてしていると横から奨吾が割って入ってきた。


「そうか?ちょっと髪切っただけじゃん」


「正直ここまでやるとは思ってなかった」


「……え?………うーん、いや、え?」


「どうしたんだよ高木」


「いや、え?理解が追いついてなくて…え?」


「ただ髪切っただけじゃん」


「いやそれよりも、奨吾と乃亜って友達だったっけ?」


「いやー、まぁな?」


「な、」


 と言って俺と奨吾は顔を見合わせる。


「昨日友達になったばっかだけどね」


「ふ…へ、へー?」


「なんだこいつ」


「動揺しすぎ」


 2人してツッコむも高木の動揺はどうやら収まらないようだった。


「まぁただ俺と奨吾が友達になって俺が少し髪切ったってだけよ」


「ふぅ、やっと理解した」


「遅いんだよなぁ」


「とにかくお前は切りすぎ!周りがざわつく!俺の平穏な生活が危ない!」


 いや、別にいいだろ。


 たいして高木に害はないだろ。


 俺が髪を切っただけで高木の平穏な生活が危なくなるんだったらなるので逆に興味があるけどな。


「まぁそんなことにはならないから安心しろ」


「お前は事の重大さを分かっておらん!」


「どこの頑固親父だよ」


「お前なら分かってくれるよなぁ?奨吾?」


「あぁ、分かるぞ俺は。でもそれはそれでいいんじゃないか?乃亜が決めた事だしさ」


「奨吾‥‥お前はなんでいいやつなんだ……!」


「嘘泣きをするな!対して感動もしておらんくせに」


「だからどこの頑固親父だよ」


「とにかくお前は俺が守ってやる」


「意味がわからん」


「安心しろ、俺も守るぞ」


 なんなんだこいつらは……。


 俺はか弱い乙女かっての。


「か弱い乙女じゃあるまいし……」


「これからほぼそんなもんになるんだから文句を言わない!分かった?」


「頑固親父から地元のオカンになった」


「分かったかい?」


「なんかお兄ちゃんポジもいるし」


 そんな言われなくても守るも何もないっての……。


 まぁいっか、こいつらといると楽しいし好きに言わせとくか。


「はぁ〜い!みなさん静かに〜!!」


 そんなことを話していると担任のみゆちゃんせんせーが教室に入ってきた。


「学祭3日目も元気にぃー………、誰あのイケメン」


 そこで視線がバッチリ合ったのは気のせいだろうか、気のせいだろうね、うん。

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