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第2話

 「おねーちゃま!」


エリナが満面の笑みで私の手をぎゅっと握る。


・・・やっぱり天使だよね!


ベッドの上におろされたエリスのそばに座り、人形遊びを始める。


・・・中身は、大人だからね?

エリナの笑顔に負けただけだから!!


・・・私、誰に言い訳してんだろ。


そんなことを考えながら、楽しくエリナと人形遊びをした。

しばらくすると、エリナが目をこすり始める。


「あらあら、おねむなのかしら。」


お母様がそんなことを言っているうちに、首がカクンと前後に揺れ出す。


「それじゃ、もう寝ましょうね。」


エリナはお母様に素早く抱き上げられる。

ベッドに寝かされて優しく頭をなでられると、エリナはすやすやと気持ちよさそうに寝始めた。

私はベッドから降りてその近くにあった椅子の上によじ登る。

そして、エリナの寝顔をのぞき込んだ。


改めてエリナを見ると、天使!じゃ、なくて。

どことなく見覚えがあるのだ。

今世の記憶かな、と思ったんだけど、違う。

前世の記憶みたい。

・・・思い出せないからあとで考えよ。


私はお母様とお父様のほうを振り向いた。


「おへやにかえる!」


そう言って椅子から飛び降りた。


「おや、そうか。それなら父様が送ろう。」


お父様に差し出された手を握り、部屋に向かって歩き始めた。





♢♢♢





 「それじゃあ、父様はお仕事に戻るからね。」


お父様は私の頭を一撫でして部屋から出ていった。


「ふぃー!」


ようやく一人に!

ちょっとこの部屋の中身まわってみようかなぁ。


何気に部屋に何がどこにあるのか知らなかった私は部屋の中を歩き始めた。


この部屋、幼女が歩くとしんどいってくらいにすっごく広い。

10畳以上あるんじゃないかなー?

部屋の中には本棚、ソファ、テーブル、ドレッサーなどなど・・・。

本棚は私とおんなじくらいの高さのもの。

中には絵本とか図鑑とか、これ絶対5歳で読まないよね!?って感じの難しい本が収められている。

ソファはふかふかでおっきい!

ここでお昼寝したら気持ちよさそう・・・。


ここで、ちょっと疲れてきたから、私はドレッサーの前に座った。

ドレッサーの引き出しにはアクセサリーやブラシ、香油が入っている。


そこまで確認して、私はふと顔を上げる。

目の前には少しも曇りもない、大きな鏡。

そこに映っていたのは――


お人形のように白い肌。

少し癖のある、青みがかった美しい銀髪。

宝石のようにきらめく金色の瞳。


10人に聞いたら10人にかわいいと返されそうな、美少女だった。


「え!?」


そう、私はこの容姿に見覚えがあったのだ・・・。


セレナ、エリナという名前。

姉妹そろって印象的な金目。

そして、月の光のような銀髪、太陽のような赤髪。


私、どうやら乙女ゲームの世界に転生してしまったようです・・・。

転生してしまった・・・?

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