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食屍鬼と愉快な殺人日記  作者: 莉子
三話・十一月のレオンハルトの章 
129/330

一幕・十一月の一日

はいはーい。


なんだか分からないけど、先日ジャックのせいで理不尽にプラたんの説教をくらったかばねちゃんでーす。



もう!


せっかくアジトから連れ出して、一人にしてあげたっていうのに、


ジャックの恩知らずーーっ!



なんだか、ここ最近気にしてたことを吹っ切れたみたいだけど、それにしたってこの仕打ちは無いよ!!


酷いやい!


ジャックの嘘つき!!



と、まぁぷんぷん怒りながら荒い足取りでアジトを歩いてると、前方に真っ赤な髪の大きな体が見えた。



れおれおだ。


丁度いいや。



僕は助走をつけて、れおれおの腰辺りにどーんと飛びつき、



「れーおれおっ!!ねーね―きいてよー!ジャックがさー…。」



そう喋りはじめた。


だけど、いつもなら『飛びついてくんじゃねぇ!』とか言うれおれおが、何にも言わず、疲れたような顔で僕の方を振り向いたから、僕は目を丸くしてしまった。



「……どーしたの?れおれお、元気ない?」



と尋ねると、れおれおは、



「あー……夢見悪かったんだよ。ったく…最悪だなー…。」



って、憔悴した顔で答えた。


だから、僕は



「ふーん…?」



って返した。



れおれおがこういう風になるのは珍しくない。


定期的にこうなっては、いつの間にか戻ってる。


あんまり語りはしないけど、部屋の前を通った時の寝言とか独り言を聞いてると、どうやら昔の夢を見てるみたい。


けど、僕にれおれおが落ち込む気持ちはわからないし、これはれおれおの問題だから、僕は何も口出ししないし、触れもしない。



ここにいる皆には、何かしら過去のしがらみっていうのがある。


でも、ぐーたんはそういう悩みを見せないタイプだし、ラグは自分の中で割り切れてると思う。


ジャックの中では昔のことはもう終わってて、プラたんは後悔していない。



僕?


僕は現在(いま)以外どーでもいーや。



つまり、こんな風に昔の夢を見て、憔悴するようなれおれおって僕らの中じゃ意外と繊細なんだよねー。


まったく愛い奴めー。




……れおれおの件は終わってない(・・・・・・)から仕方ないとも思うけど。





まぁ…。






「うぉりゃ!!」


「は…ちょ…おま…っ!」



だからって手加減とかしないけどね!!




「愚痴聞け!遊べ!!かまえーーっ!!」


「~~やめろ!飛びつくな!蹴るな!!噛むな!!」





 ま、案の定怒られたよね。




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