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19話 毒教師

「オギャー!!!オギャー!!!」

「おお、よしよし...」

「ああ愛しい我が子...♡ 可愛いですね、ゆう様♡」 


 ふう、前回の話から1年経ったぞ


 毒教師に復讐するのに必要なのは一つ、子供じゃ。


 では、行くとしようかの。


―――――――――――――


 ベビーカーを押しながら、セージと共に教師の元へ行く。


「ああ、久しぶりじゃな先生」

「あぁ、私の夫がお世話になりましたわ」

「・・・・・・誰だ?」


「一二三優、覚えとらんか?」

「ああ!教科書をいつも忘れてきた!」

「こちらは家庭を持ったので、報告しに来たのじゃ」

「おい!元先生に対してその口はなんだ!?」

「オギャー!!オギャー!!」


「おっと、あまり大きな声を出すと子供が泣いてしまうのじゃ...」

「ふざけるな!お前が悪いんだろ!敬語が使えないのか!?」

「...じゃあ使いましょう」


 襟をつかんできた。変わらんようじゃな、年をとっても...


「先生は...子供が持てましたか?」

「チッ、綺麗な奥さんと所帯を持った僻み(ひがみ)か?」

「いえ、先生は持っていないだろうと思いまして」


「なんだよ...何が言いたいんだよ...」

「その性格では、無理だろうなぁ...と思いましてね」

「ッ!!!テメエ!!!」


「オギャー!!!オギャー!!!」

「また手を出すんですか?先生」

「ッ!!!」

「いつまでたっても変わらない短気な性格で、今度は僕の赤ちゃんを泣かせて...先生は...人を泣かせるのしか得意ではないのですね」

「...グギギッッ!!! 早く消えろッッ!!! 気分が悪い!!! 恩師に対して!!!」


「先生は恩師じゃない、反面教師です」

「なんだとッッ!!!」

「いつか、子供が持てるといいですね」


 妾たち三人は、暗闇の中にすっと消えた。


「……くそ...あのカスが所帯を持って、なんで俺は...解雇されて...底辺で働かされて...くそ...」


―――――――――――――


 ...先生はその性格で行き場所がなくなっていたのじゃ。底辺の工事現場で、また別の新人を使えないとねちねちイキりながら働いている。仲間との連携もうまくいっていないらしい。


 そこに、妾が所帯を持ったのを知れば...それが一番の復讐になる。


 本当に一番の復讐とは相手より幸せになることなのじゃ。


―――――――――――――

 翌朝のことじゃ。


 ああ、体が軽いのじゃ。


 この体から怨恨が消えたようなのじゃ。


「もう、温泉に入る必要もあまり必要なさそうじゃの」

「これからは子育てに専念しましょうね♡」


 晴れ晴れした気持ちで、空を見上げ...子供のお世話を始めた。


 ()()()()()にむけて。

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