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現在進行 鳥の国 2  作者: 蓮尾純子
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中国行 追記を含めて   2001年12月

鳥の国から   すずがも通信131号  2001年12月

   中国行 追記を含めて

 

 私はとうとう猫を見かけませんでした。小型犬を4匹見ました。小鳥(蛾眉鳥やハッカチョウなど)は、軒先の鳥かごで飼われていました。カラスは見られず、ドバトも1羽見ただけ。そのかわり、魚屋さんには生きた魚や亀や蛙やカニが並んでいました。

 西湖のまわりの故事や歴史的建造物などを見学させていただき、有名な銭塘江の大逆流(この時は高さが20~30㎝ほどととても穏やかでした)も見ました。西湖につながる河川(杭州の学校ではここでパックテストを用いた水質調査をやっておられる)では、往来する大型の平底船の積荷のほとんどは石炭。大気汚染がまだまだ激しいようです。

 目下(2001年10月当時)、中国では国を挙げて環境保護の教育に取り組んでいるとのことです。「緑色学校」「緑色コミュニティ(社区)」「緑色基地」という形で、教育・普及を進めているとのこと。意気込みやエネルギーはすばらしいものと思いました。もっとも、省随一の中学・高校の施設を見学させていただいた時、水洗トイレばかりか手を出すだけで水が流れる洗面所など、日本の大学に劣らないようなみごとな設備を備えた学校なのに、せまくて本も少ない図書室がなんともさみしく、中でも図鑑類が1冊もなかったことには驚きました。これからたいへんだろうな、というのが正直な感想です。

 日本からの参加メンバーは、持って行った図鑑類や双眼鏡を最終日に寄贈してきました。中国の鳥の図鑑すらなかった「緑色学校」の役に立てたいという気持でした。

 室内でのシンポジウム最終日、私を残して、他の5名は主催者側のはからいで、西湖湖畔の西渓湿地(シーシー湿地)の探鳥に行かせていただきました。最終日の夕食会で、「西渓湿地では今日41種(51種だったか)の鳥が見られました」と達夫さんが発表すると、会場がどっとざわめきました。後日、この場所では埋め立てて茶畑等になっていた場所が掘りなおされて湿地に戻り、自然保護公園となって、多くの人が訪れるようになっているとの話を伺いました。

ささやかな旅行でしたが、お互いに得るところが大きかったと思います。

 帰ってから、行徳や都心の街の景色がゴーストタウンに見えてしまった。整然として、雑踏がなくて、鳥が多い。これが当たり前だよね、中国は鳥が少なかったよね、と言い合っているところ。それでも、環境保護を堂々と教育の最前線に据えているところ、ちょっとうらやましかった。おたがい、見習うべきところを生かしたいなあと思いました

 冬鳥が出そろいました。赤い木の実に来ているジョウビタキや、枯れかけた草をつつくオナガガモ、いいなあ。

 学園祭を終えた鳥の国でした。


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