第1話「魔女と弟子」その一
この世界には、大きく分けて二つの【クラス】がある。
それは、『魔女』と『騎士』だ。
この二つを大元として、さまざまな派生クラスが存在し、10歳になると皆、教会で授かることになる。
そして私は、『魔女』に選ばれた。
最初は嬉しかった。
これで大人たちのように、人助けができると……。
だが、現実は甘くはなかった。
私は六つある属性のうちの一つ、『無属性』の派生魔法「操作魔法」しかも、紐の操作しか扱えなかった。
最初は、重いものも持てるかもしれないと、うきうきしたが、うまく扱えず、大人たちにも見捨てられ、ときには死にかけた。
今となっては良い思い出だが、私は決意した。
私をバカにした大人たちを見返してやろうと。
そして、私は『紐操りの魔女』と呼ばれるまでに成長した。
そうなったときには、復讐などどうでもよくなり、離れた丘に家を建て、暮らした。
そんなとき、私の噂を聞いてか、弟子にしてくれと頼み込む者が増えた。
最初はうっとうしかったが、次第にそれも楽しくなってきて、私は条件をつけた。
そこで、私は少し考えた。
ただ弟子になりたいというだけでは、弟子にするつもりはなかった。
私自身、魔法がうまく扱えず、何度も諦めそうになった。
だからこそ、決めた。
「私が才能を感じた者。そして、自分の魔法を諦めない者。その二つを条件にしよう」
そう言うと、弟子になりたいとやって来た者たちは、驚いた顔をした。
「才能……ですか?」
「うん。私には、人の中に眠っている才能がなんとなく分かるんだ。それは"紐"のようにな」
もちろん、誰にでも才能がある。
けれど、その才能がどんなものなのか。
それを見つけられるかどうかは、人によって違う。
「だから、私が『弟子にしたい』と思った人だけを弟子にするよ」
そうして私は、少しずつ弟子を取るようになった。
人族だけではない。
獣人もいれば、エルフもいる。
種族も、生まれも、使える魔法もバラバラ。
だけど、私が見つけた子たちには、一つだけ共通しているものがあった。
――誰にも負けない、何かを持っていること。
そして今日も、丘の上の家には弟子たちの声が響いている。
「師匠ー! 朝ご飯まだですかー!」
「いま作っているよ」
……昔は、一人で暮らしていたこの家も。
今ではずいぶん、にぎやかになったものだ。
……おっと、ちなみにまだ私は20代だよ。そして、名前を言ってなかったね......。
私は
『リーネ・フィーネル』覚えておいて♪
「師匠~~まだ~?」
「いまできたよ」
これが、いまの日常だ。
「師匠、今日の修行はなんですか?」
ご飯を食べ終えた弟子が聞いてきた。
「今日は魔法の基礎から」
「えぇ~……」
「文句を言わないよ」
「さて、今日も弟子たちを鍛えるとしますか」
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




