第２５１話 ＶＳ竜生九子（その１）
俺達は風伯と雨師の待ち伏せにあった。
雨師は竜生九子を召喚し俺たちを襲う。
１１人の仲間がそれぞれ敵と戦っている。
風伯ＶＳライゾウ、雨師ＶＳアンナはお互いに決定力に欠けるようなので、放って置いても大丈夫そうだ。
竜生九子と仲間達はどうだろう？
ヴァルキリーの４人は竜生九子達に劣勢を強いられていた。
ヴァルキリー達は南の王国出身。
必死に食らいつき、劣勢挽回の手段を探っている。
しかし実力差は如何ともし難く追い込まれていく。
元有翼人スクルドの魔槍は、蒲牢の強固な鱗に突き刺そうとするが、傷ひとつ付けられず。
蒲牢の咆哮がスクルドを硬直させる。
その隙に蒲牢が体当たりでスクルドを突き飛ばす。
同じく元有翼人のヒルドは、炎の獅子の龍である狻猊に雷撃を放ち、魔槍を突き刺す。
しかし、狻猊は炎をと成り、雷撃も魔槍の突きも擦り抜けるだけ、逆に狻猊の炎がヒルドを包む。
元人魚のスコグルは、水撃や水流等の水魔法で蚣蝮を攻撃するが、水属性の蚣蝮には水魔法は通じない。
蚣蝮は水流を泳ぎ、スコグルに迫り、その強力な牙で噛み付く。
スコグルが蚣蝮の牙を辛うじて躱すが、蚣蝮の尻尾がスコグルを撥ね飛ばす。
元獣人のフリストはその鋭い牙で爪で、虎の形の龍である狴犴を攻撃するが、牙も爪も狴犴の方が上。
狴犴の牙で傷付き、牙で食い千切られる。
一方勇者タクミ、勇者ハーミアも苦戦中。
勇者タクミは凶暴な四つ足の獣である睚眦のスピードとパワーに圧倒されまくりだ。
勇者ハーミアも牛の龍である囚牛に翻弄されている。
囚牛の奏でる曲がハーミアの動きを鈍くしている。
火の鳥フェンとエルダーリッチの勇者ユイ、ダークハイエルフのグレイアは互角に戦っている。
火の鳥フェンと鳥の龍である嘲風は相変わらず高速の飛行戦。お互いの攻撃を避けては攻撃を繰り返す。
ユイと亀の龍である贔屓に様々な魔法を放つ。
贔屓は甲羅で防ぐ。
贔屓の速度が遅いため、ユイに攻撃は届かない。
グレイアは鯱の龍である螭吻に、闇の触手を突き刺そうとするが水壁が拒む。
そして螭吻の水魔法をグレイアは影転移で躱す。
俺は全体を見渡し状況の確認を終えた。
勇者タクミと勇者ハーミアのところに一人、ヴァルキリー達のところに３人応援が必要だな。
俺は救援の為、樹海帝国屈指の仲間４人を召喚した。
召喚した４人は下記のメンバーだ。
元蛇王バジリスクから悪魔ボティスに進化したリザルド元帥。
戦闘狂の義理の親父だ。
呼ばないと後で拗ねられそうなのでね。
元死神から堕天使サリエルに進化したデステル伯爵。
元闇の王と言われたエルダーリッチから、悪魔ビフロンスに進化したデルガ侯爵。
元吸血鬼真祖から悪魔ベリトに進化したヴァンス伯爵。
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