第218話 VS勇者ハーミア(その3)
勇者ハーミアが現れてオーダン軍本陣の周辺の戦場は盛り返された。
基本的にスクルドの支援の為にオーダン軍を退かせ、詰めていたアンデット軍がハーミア一人で崩壊した。
クログルから念話が来た。
クログル(陛下!あかんです。
覚醒した勇者にはアンデットは敵いません。
アンデットが何万人いても無理です。)
(ハーミアは覚醒してるのか?)
クログル(覚醒してます。
アンデットは撤退させていいですか?
オーダン軍自体は壊滅してるので、問題無いと思います。)
(撤退は了承した。ご苦労様。)
俺は元シルミル教国の元聖騎士であるシルミル地域の領主シレオマを召喚した。
「シレオマ、敵に覚醒勇者が出現した。
あいつだ。念話で見えるか?」
シレオマ「見えます。覚醒してますね。」
「急で悪いが勇者について教えてくれ。
お前はシルミル教国で召喚した勇者の魔王退治に同行して、勇者が魔王を倒したら、勇者を殺す役割だったんだろ?」
シレオマ「そうです、私が勇者に止めを刺す役割でした。」
「勇者をどうやって殺す予定だった?
当然魔王討伐した勇者は覚醒してるよな?」
シレオマ「覚醒した勇者を殺す想定でした。
勇者は魔王や魔族等の闇系の種族、職業、人種に特効があるんです。
覚醒するとその殆どに耐性も出来るのでよっぽど強力な攻撃で無いと効きません。
しかし聖属性や神の力は普通に効くのです。
ですから聖騎士の私が止めを刺す予定でした。
しかし普通には倒せないので、魔王と戦って疲弊したところを狙うのです。」
「なるほど、そうすると今の勇者ハーミアをシレオマでは殺せない訳か。
疲弊してる状態では無いからね。
それならば、悪魔キマリスのオニバルよりは、魔神パズズのバズの方が相性は良いか?」
シレオマ「いや、悪魔は魔王より格が上ですから、遅れをとる事は無いと思いますよ。
オニバル将軍が負ける事はどう考えてもイメージ出来ません。
魔神はちょっと分かりません。」
「そうだよな。俺もオニバルが負けるのはイメージ出来んな。
取り敢えず二人にハーミアの元に向かって貰おう。
スクルドでは荷が重そうだ。」
オニバルとバズに念話を飛ばす。
(オニバルとバズ、オーダン軍本陣に覚醒勇者に進化したハーミアが出現し敵に回っている。
ヴァルキリー達が苦戦してるので、勇者を受け持ってくれ。
その間にオーダンをヴァルキリーが倒す様に伝えてな。)
オニバル、バズ(承知しました。)
オニバル(師匠、「勇者ハーミアを殺せ!」と敢えて言わなかった認識で宜しかったでしょうか?)
(ああ、だけど無理に助ける必要はないよ。
勿論、危ないなら殺しても構わない。
あの正義馬鹿は絶対騙されてると思っただけだ。)
オニバル(承知しました。善処します。)
オーダン軍本陣では、ハーミアが樹海帝国軍を翻弄し寄せ付け無い。
ヴァルキリーのスクルドも善戦はするが、何とか持ち堪えている状況。
いや、ハーミアが手加減して殺さないように攻撃してるように見える。
そしてアンデット達はオーダン軍本陣から撤退した。
スクルド「くっ、ハーミアに歯が立たないとは、後少しで仇のオーダンに手が届くと思ったのに!」
スクルドの雷撃、古代兵器の小銃もハーミアには効かない。
ヴァルキリーのヒルド、スコグル、フリストがスクルドの援護に飛んで来た。
ヒルドはスコグルの側近のヴァルキリー。
スクルド同様に白い翼が生えている。
スコグルは人魚から進化したヴァルキリー。
人間の上半身に魚の下半身。
1対2枚の翼で空も飛ぶ。
フリストは狼獣人から進化したヴァルキリー
顔と形は人間。
顔以外の全身に銀色の狼の体毛。
銀色の1対2枚の翼で飛ぶ。
ヒルド「スクルド様、応援に来ました。
小娘ハーミアはいつの間にか強くなってますね。」
スコグルは水弾をハーミアに放ち隙を作る。
その隙を狙ってフリストの爪がハーミアを襲うが、狙いは読まれており、ハーミアの蹴りがフリストの腹に直撃する。
ハーミア「何人来ても無駄だ!」
ハーミアは高速で飛行し一瞬でヒルドの前に現れると、聖剣の柄でヒルドを殴り飛ばす。
フリストとヒルドは大地に落ちる。
スクルドとスコグルはハーミアと対峙する。
そこに一陣の風が吹く。
スクルドとハーミアの間に魔神パズズのバズが登場した。
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