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闇カジノで4億6千万の負け

 水谷明里。人気俳優・水谷秀の一人娘である。三山凌輝はZー1を解雇された後、直ぐに水谷明里と結婚して父親の秀の起こした会社に入り込んでいた。

これにより水谷秀の金と庇護を手に入れていたのである。

「相変わらず抜け目がないな・・・・。」

「誤解だって。明里の方が言い寄って来たんだよ。結婚してくれって。」

「・・・・・。お前、今に刺されるぞ。」

「ハハハ!皆、俺に刺し殺されてるよ。」

 三山は腰を前後に動かした。李光人は思い出した。この下卑た男は女に貢がせた金で18歳の頃には既に4億円の億ションを所有していたと週刊誌に報道されていたのを。アイドルというよりは質の悪いホストの様だと思った。

「・・・・で、何が目的だ?」

「目的って?」

「お前が何の見返りも無しに、人を助ける訳無いよな?」

「・・・・・竜也は鋭いね。話が早い。」

「・・・・目的は?」

「・・・・ちょっと外してくれる。」

 三山が刑務官に一声掛けると、刑務官は黙ってそれに従い姿を消す。

「実は叩きを手伝って欲しいんだ。」

「馬鹿か、お前。なんでお前と強盗に入らないと行けないんだ。大体、お前は金には困らないだろうが。」

「それが水谷秀の会社の資産を使い込んでしまってさ・・・・。」

「・・・・幾らだ?」

「4億6千万。」

「4億・・・6千万だと?いったい何に使ったんだよ?」

「闇カジノだ。」

「・・・・・・・。お前、女たちに貢がせた金が何億もある筈だろうが。それで補填しろよ。」

「全部、すっちまったから、水谷の金を拝借したんだろうがよ。」

「・・・・・・・。」

「頼むよ。助けてくれよ。芸能界で酷い目に遭った盟友だろうが。」

 竜也は長年性加害を受け続けた被害者。三山は女から金を引っ張り、切り捨てて来たホストまがいの加害者である。それを同列で酷い目に遭った盟友と言い切る太々しさが三山らしいなと竜也は思った。

「凌輝、よく考えろ。4億6千万を叩きで手に入れるなんて、百回やっても、そんな額にはならない。捕まるのがオチだ。」

「それがさ。一回やるだけで数十億手に入る家があるんだよ。」

 三山は不敵に笑みを浮かべた。

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