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異世界へお引っ越し!  作者: にんにん
第二章 お向かいさんは……
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隣の街へ

 闇の森は人間の領域からしたら辺境も辺境、未開の地だった。

 そんな闇の森だが、現れる魔物の素材は質が良く、ある程度の技量を持った冒険者にとっては良質な狩場であった。魔王が現れるまでは


 「そうか、お前も出て行くか」


 「すまねぇな、いくら俺でも闇の森は無理だ」


 「仕方ないか」


 闇の森に一番近い、人間の街ビルサレル

 現在この街は消滅の危機にあっていた。


 「既に九割の住民がいなくなったか」


 「国がビビって軍を出さないからな」


 「まあ、あれを見せられたら俺でも無理だな」


 「魔王か」


 いつもは賑やかな冒険者ギルドも最近は日に一人が現れるかどうかであった。


 「闇の森は既に超S級ダンジョン扱い、いや不可侵か」


 「既に見捨てられた街だもんな」


 「S級と言う名の侵入禁止、そしてその防波堤の街だが、既にその機能は果たしていなかった」


 「俺らも覚悟を決める時か」


 「ああ、街を捨てるしかないのか」


 「隣の街は受け入れ不可、その隣も」


 「分かっているが、ここにいても命は無いのも分かっている」


 「領主様は?」


 「殺されたよ、誰かにな」


 「なに! そんな事聞いてないぞ」


 「当たり前だ戒厳令が出ている」


 「犯人は?」


 「恐らく領主様の近くの誰かだろ、金品全てが無くなっていたそうだからな」


 「そうか、それを聞いて覚悟を決めてよ、全ての住人を逃すぞ」


 「そうですねギルドマスター」


 こうしてギルドマスター主導の下ビルサレルの全ての民がビルサレルを出て行く、そして


 「なんだここ?」


 キャンピングカーを運転しながらビルサレルにやって来た白露


 「どうやら人間の街のようです」


 ゴブ郎が答える。


 「でも誰もいないよ?」


 「そうですな、人間どもが破棄した街なのでは」


 「そうなんだ、でもまだ全然住めるし」


 白露が街の中を見ていると商業に必要な物も揃っており、農業も下地がまだ残っており、しかも


 「あれ? まだ作物が残ってるじゃないか」


 白露が見たのは、作物がまだ残ってる畑である。


 「いないなら、ここをみんなの街にしようか」


 白露からしたら使わないなら使ってしまおうぐらいの考えだったが、闇の森に住まう者達にとって人間の街は気に入らない忌むべき場所なのだが


 「かしこまりました、すぐに移住者を集めこの街を再建いたします」


 ゴブ郎が違を唱える訳もなく、すぐに移住者が決められる。


 「あー、ここが偉い人が住むとこかな?」


 白露が領主の館に到着する。


 「大きいな、俺の家よりデカイな」


 そんな感想を言いながら館に入る、今の白露は冒険気分である。


 「うーん、調度品とかはセンス無いな」


 その言葉を聞いたゴブ郎はその後、白露が避難した調度品全てを破壊する。


 「この街の町長さんになる人が住むべきだよね」


 「はい」


 白露は人数的に闇の森の街では許容出来ない人々をこちらは移住というか住処をキチンと提供しようと思っている、まあこの街を見た思いつきだが


 「町長さんには誰が良いかな?」


 「人の街である事を考えると人型の住人がよろしいかと、獣人などが」


 ゴブ郎は獣人を進める。


 「そうなの、でも獣人だけじゃ不安だな、オーガとオークもこの街で生活できないかな?」


 「可能かと、すぐに移住させます」


 「別にすぐじゃなくても良いよ、それで町長さんに獣人さんを考えるなら誰が適任かな?」


 「獣人の長では?」


 「なんか違うよね、もっとこう街を治める適任者がいると思うんだけどな」


 「はぁ、申し訳ございません」


 ゴブ郎は白露の望む答えを出さない事を謝る。


 「別にいいよ、ここへの移住は突然だからね」


 白露はそんな事を言いながら館の調査をほぼほぼ終えた後に


 「この下に空間あるな? 隠し部屋かな?」


 そう言いながら床をトントン叩いていた。


 「白露様少しお下がりください」


 ゴブ郎の言葉に素直に下がる白露、そしてゴブ郎は床をおもいっきりパンチを繰り出す、すると床が壊れその下に謎の部屋が現れる。


 「ゴブ郎、もっと穏やかな方法無いの?」


 「も、申し訳ございません」


 白露の避難にゴブ郎は必死に謝る、白露はまさか破壊するとは思わずに少し困った顔をしていた。その事がゴブ郎を焦らせる。


 「まあ良いけど、短慮は浅慮、失敗の元だよ」


 「はっ、白露様の言葉、心に刻み込んでおきます」


 「まあとにかく隠し部屋を調べようよ」


 「はい」


 こうして白露は領主の館の隠し部屋に侵入するのだった。

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