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小さな玉手箱【二百文字小説集】  作者: つるめぐみ
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適材適所

 俺は不動産業者。借り手がつかない賃貸アパートに悩んでいる。

 入った者はすぐに契約を取り消し、逃げるように出ていってしまう。

 現在の入居者はゼロ。曰くつき物件というやつだ。

「安く借りられる所を探しているのですが」

 そんな時に客が。こういった客は収入が少ないので月給と職業を訊く時がある。

「ご職業と同居人は?」

「霊媒師で妹とです」

 適材適所とはこのことだろう。

 賃貸アパートから、あれだけ聞こえていた嗚咽が消えた。

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